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2021年6月1日掲載

人生100年時代に必要な男性学

勝ち組歯科医の皆さんへ(第6回)

勝ち組歯科医の皆さんへ(第6回)
第6回:コロナ禍の今こそ、男性に必要なアレとは?

男性がやりがちな「問題解決型」のコミュニケーション
 新型コロナウイルスの影響で、不自由な日常生活が続いていますが、ワクチン接種も徐々に広がっていますので一日も早く収束することを願っています。今回は、コロナ禍だからこそ男性の皆さんに必要な○○力について解説したいと思います。

 まず、学生の中でよく耳にするあるあるネタをご紹介します。「バイト先にさぁ、すっげ~嫌な店長がいてさ~」って彼女が彼氏に相談したら、「じゃあ、辞めれば?」と彼氏が答えたそうです。このようなやりとりは歯科医院の中でもないでしょうか。たとえば、スタッフが「あの患者さんでちょっと困っているんですけど……」と院長に相談した場合、院長はどう答えるのが良いのでしょうか。いちばんダメなパターンは、前述した彼氏のように「じゃあ次からはこうしなさい」と問題を解決させるような指示をすることです。

 ここで大事なポイントは、問題を解決するのではなくとりあえず話を聴いてあげることが重要なのです。多くの女性は、この内容に納得するのではないでしょうか。男性の中でコミュニケーション能力が高いと思っている人ほど、じつはコミュニケーション能力は低い傾向にあります。これはある意味、仕方のないことなのです。なぜなら、男性は競争社会の中で生き残るために問題の解決を求めてきましたし、女性は共感を求めて生きてきたからです。私は講演会の中で、「男性も弱音を吐いてもいいですよ」と話していますが、「弱音を吐いたって問題の解決にはならない」という参加者がいて、「共感」という価値を低く見積もっているわけです。その理由として、そのような方は人に共感してもらうという経験が少ないのだと思います。

コロナ禍で見直される人と人とのコミュニケーションの大切さ
 勝ち組歯科医の先生方の多くは、もちろん普段からスタッフの話を聴いてあげていると思いますし、院長一人の力で歯科医院の経営がうまくいっているとは思っていないはずです。スタッフ一人ひとりが患者さんのお口の状態などを把握して、それに応じた適切な対応やコミュニケーションのおかげで、長く通院されている患者さんが多いのではないでしょうか。そして特に、コロナ禍で歯科医院への受診もキャンセルが多くなっているようですので、スタッフに支えられているとあらためて感じた先生方はいらっしゃるかと思います。

 たとえば、サラリーマンと専業主婦、子ども2人のような家族構成の場合、これまでは妻が家事や育児という無償労働をしてきたからこそ、夫である男性は会社で有償労働に注力できるわけです。会社も同じで、人をサポートするような売上に直結しない仕事を担当してくれている部署や人がいるから会社もうまくまわっているわけです。コロナ禍で不満や不安が浮き彫りになり、人と人とのコミュニケーションの大切さがあらためて見直されています。一人ひとりが周りの人に支えられているという認識を強くもっていただき、ぜひ信頼関係を再構築する機会をつくっていただければ幸いです。

 今回の内容については、自著『男がつらいよ―絶望の時代の希望の男性学』(KADOKAWA)にも記しましたが、「コミュニケーション能力を高めたいと思うならば、相手を説き伏せるような『話す力』を磨くのではなく、相手の話をしっかり『聴く力』を身につけることが必要」です。あ、「磨く」といえば、6月4日から10日は「歯と口の健康週間」だそうですから、コロナ禍で歯が悪くなっては美味しいものが食べられません。しっかり歯も磨いてほしいですね♪。

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