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院内感染対策費に関する調査結果について報告

2021年6月号掲載

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院内感染対策費に関する調査結果について報告

日歯定例会見

調査結果を報告する柳川忠廣氏。
調査結果を報告する柳川忠廣氏。
 4月22日(木)、歯科医師会館において、日本歯科医師会(以下、日歯、堀 憲郎会長)による定例記者会見が開催された。

 堀会長は、挨拶の中で歯科医師によるワクチン接種ついて言及。ワクチン接種は医行為であり、医師法違反にあたるため通常行うことはできないとの認識をあらためて強調しながらも、今回の新型コロナウイルス感染症による緊急事態をふまえ、違法性の阻却措置を講じたうえで国からの要請があれば全面協力する意向を示した。また、このたび日歯が調査した院内感染対策費に関する調査結果についてふれ、歯科治療を通じた感染拡大の事例報告がない成果を高く評価しつつも、従来以上に対策コストや対応への時間がかかっている現状を報告した。

 続いて、柳川忠廣副会長は院内感染対策費に対する調査について資料をもとに概説。調査結果では、1日20人診察するとした場合、診療後から次患者までの清掃など準備時間が1日あたり60分多くの時間を要していることや、歯科材料費は1か月で約10万円の増加、特にマスクやグローブ、消毒用エタノールなどの衛生用品の購入量や購入単価の増加が示された。

 その他、佐藤 保副会長は8020運動のアジアへの展開について、Asia Health and Wellbeing Initiative(AHWIN)に寄稿した英文「The Impact and Future of Japan's 8020 Campaign(8020運動の成果と今後)」を紹介。今後、日歯として学術および国際交流の場における論文投稿や国際会議をとおして発信していきたいとまとめた。