勤務医が突然「辞めたい」と言ってきた時、あなたはどんな反応をしましたか？　不機嫌な態度があからさまに出てしまったり、口を利かなくなってしまったりしたことはありませんでしたか？ 勤務医の卒業を予測するための2つの準備 　自分が勤務医だった頃のことを思い返してみてください、自分の人生の一時を過ごさせてもらった医院に感謝はあるものの、自分の人生計画も当然大切に考えていたはずです。転職、帰省、開業などはそれぞれ譲ることのできないタイミングがあったのではないでしょ...

　第3回で「インプラント治療のノウハウはガイドシステムを用いて教える」と書きましたが、その最後にフリーハンドでの埋入を経験するハードルがあることにも触れました。今回は、勤務医にフリーハンド手術をどう教えるかというお話です。 重要なのはスターティングポイントとドリルの角度 　まずはフリーハンドの処置に向いた症例を選ぶことが必要になるでしょう。小臼歯や前歯のような隣在歯根の近いケースではなく、開口距離がある程度あってドリルコントロールの困難な7番でもない、つまり骨幅も十分で、下歯槽神経や上顎洞などの...

　デンタルインプラントは、メーカーはもとより、形状・長さ・コネクションタイプなどの種類が多岐にわたり、インプラント治療を始めるにあたってどのシステムを選択するかは悩みの種となります。一旦インプラントシステムを決めてしまえば選択肢は限られますが、それでもシステムごとにコネクションが2～3種類は存在するのが一般的です。 　今回は、勤務医やスタッフが行う在庫管理や備品整理にあたって、いかにシンプルに理解させエラーを少なくしていくかという視点から、筆者の院内で行っている「インプラントラインアップの統一」についてお...

読者の皆さんは勤務医にインプラント治療を教えるときにどうしていますか？ ガイドシステムは最強の教育ツール 　患者さんに外科的介入をするインプラント治療は責任が重く、関連するさまざまな知識と経験、そして最終上部構造に至るまでのイメージを有していないと自分以外の人に任せるのはなかなか難しいですよね？ そこでわれわれの医院ではどんなにシンプルなインプラント治療でも100％ガイドシステムありきで診断し、3D造形されたサージカルガイドを用いて埋入するようにしています。その理由は、ガイドシステムを用いるため...

※本記事は、「Quintessence DENTAL Implantology 2021年No.2」より抜粋して掲載。 　もし、あなたが会社の社長であったら、あなたの部下は弟子なのでしょうか？逆に、あなたがサラリーマンだったら、上司である部長は師匠でしょうか？ 大工の棟梁になりがちな職人気質の歯科医師 　なぜこんな問いかけをしたのかというと、職人気質の歯科医師はつい努力と経験で培ってきたスキルを、まるで大工の棟梁のように弟子を取ったつもりで勤務医に厳...

※本記事は、「Quintessence DENTAL Implantology 2021年No.1」より抜粋して掲載。 　想像もしなかった新型コロナウイルスの猛威により世界は大きく変わろうとしている。皆さんの医院でもさまざまな対応に迫られたのではないだろうか。当院もこの未曾有の事態に計り知れない影響を受け、私自身先行きの見えない不安からインターネットで情報収集をしつつ、ため息をつく毎日を過ごしていた。 　しかし、医療を支...