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2019年9月20日

第49回(公社)日本口腔インプラント学会学術大会開催

「インプラント治療が拓く未来―スキルとテクノロジーの融合―」をテーマに

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 さる9月20日(金)から22日(日)の3日間、福岡国際会議場および福岡サンパレスホテルホール(福岡県)において、第49回 公益社団法人 日本口腔インプラント学会学術大会(日本口腔インプラント学会 第37回九州支部学術大会併催/城戸寛史大会長、宮崎 隆理事長)が「インプラント治療が拓く未来―スキルとテクノロジーの融合―」をテーマに掲げ開催された。会期中は台風による悪天候が続いたが、約4,300名の参加者が集まり盛況となった。

 前回の第48回大会では大阪宣言として健康寿命のさらなる延伸に向けて歯科医療のイノベーションを起こす決意が表明されたが、本大会では開会式にて城戸大会長(福歯大)により、最新テクノロジーを積極的に活用し、知識と技術との融合により患者に安全で安心なインプラント治療を提供することを目指す「福岡宣言」が出された。

 開会式の後、専門医教育講座1、2が行われた。専門医教育講座1医学系研究に関する倫理セミナーでは戸田伊紀氏(大歯大)が登壇し、2018年4月より施行された臨床研究法の概要について詳説し、多くのインプラント治療でかかわりのある未承認、適応外の医薬品を用いた場合の特定臨床研究についても述べた。次いで、専門医教育講座2では、細川隆司氏(九歯大)が「インプラント治療における多(他)職種との連携」と題して講演を行い、超高齢社会において求められる介護や在宅医療などの他職種との連携で必要となるさまざまな知識について整理した。

 21日から22日にかけては特別講演をはじめ、シンポジウム、研究発表、モーニングおよびイブニングセミナー、一般口演、ポスター発表、歯科衛生士セッション、歯科技工士セッションなど多岐にわたるプログラムが組まれた。特別講演に登壇したLars Sennerby氏(イエテボリ大)はインプラント治療の短期的・長期的成功に影響を及ぼす要因について講演し、Eric Rompen氏(リエージュ大)はインプラントの粘膜貫通部における軟組織のシーリングに関する自身の研究について講演した。

 今大会では超高齢社会を見据えた講演が多く行われるなか、新しい骨補填材「ボナーク」の臨床応用についての高橋 哲氏(東北大)の講演や「サイトランスグラニュール」の臨床応用についての宮本洋二氏(徳島大)の講演も多くの注目を集めていた。また、口腔内スキャナーやジルコニアの活用など、新たな材料・機器と臨床についての講演も多数行われ、福岡宣言にふさわしい学術大会となった。

 なお、次回学術大会は、きたる2020年9月18日(金)から20日(日)にかけて、パシフィコ横浜ノース(神奈川県、2020年春開業)において、井汲憲治大会長のもと第50回記念大会として開催される。