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2021年12月15日

クインテッセンス出版株式会社、第17回WEBINARを開催

窪田 努氏、片野 潤氏が「とことん解説 ~誰でも速くキレイに撮れる口腔内スキャナー~ 」のテーマでWeb講演

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 さる12月15日(水)、窪田 努氏(京都府開業)、片野 潤氏(歯科技工士、MDSC)によるWEBINAR#17「とことん解説 ~誰でも速くキレイに撮れる口腔内スキャナー~ 」(クインテッセンス出版株式会社主催、北峯康充代表取締役社長)が開催された。本セミナーは、窪田氏、片野氏による共著『とことんIOS 見て学ぶ 誰でも速くキレイに撮れる口腔内スキャナー』の内容をベースに行われた。

 窪田氏は冒頭、口腔内スキャナー(以下、IOS)を使う利点について「印象材の変形」、「石膏の膨張」、「テクニカルエラー」が排除できることを強調し、口腔内の精度の高いデータが歯科技工所へ直接送信が可能となり作業効率がアップすると主張。また、今回紹介したTRIOS4(3shape社)とiTero 5D(インビザライン・ジャパン社)が有するう蝕検知機能を共通点に挙げつつも、明確な違いとしてTRIOS4は脱灰の検知機能、iTero5Dはアライナー矯正とのすみ分けについて解説した。

 さらに、IOSは簡単になんでもできる「魔法の道具」のように思われがちであるが、人の手で動かす特性上、「トレーニングなくだれでも簡単に精密な印象が採れるわけではない」と主張。使いこなせて初めて「魔法の道具」になると念を押し、本講演の導入とした。

 引き続き、窪田氏が実際にTRIOS4を用いて実演しながら、片野氏とともにTRIOS4の当て方とスキャンパスについて詳説。スキャンパスを説明する際には、1st line:咬合面、2nd line:舌側から頬側、3rd line:舌側から頬側の粘膜と口蓋(3Framework Scan)を矢印で示しながら、当て方のポイントとして1st line:歯面と水平に動かす、2nd line:チップの先端で舌を排除するイメージで1st lineでつくったフレームの穴埋め、3rd line:口腔内スキャナーを立てて手首を大きく回転させながら鼓形空隙を撮影するなど、画面を供覧しながらていねいに解説した。

 その後は、ソフトの使い方とともにTRIOS4、Prime Scan(デンツプライシロナ社)、iTeroそれぞれの光射出方向と被写界深度の違いについて、これまで窪田氏が使用してきた見解を交えて解説。最後に本書は多数動画が視聴でき「読む本ではなく見る本」と強調し、製作秘話が語られる場面もみられ、参加者の注目を集めた。

 講演後の質疑応答では、窪田氏、片野氏によるテンポよく息の合った解説が行われ、盛会となった。