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2010年8月26日

日歯、定例会見を開催

大規模災害時の歯科医師会行動計画がまとめられる

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 さる8月26日(木)、歯科医師会館において、日本歯科医師会(以下、日歯、大久保満男会長)による定例記者会見が開催された。

 席上、大久保会長は、先般開催された役員合宿勉強会の宣言について触れ、「歯科医療から介護を支えることなかで、制度の異なる医療保険と介護保険をつなげるための出入口を拡充するために、平成24年度改定に向けて取り組んでいきたい」と述べた。また、同24日付けで発表された金澤一郎氏(日本学術会議会長)の「ホメオパシー」についての談話に対して、日歯と日本歯科医学会がその内容に全面的に賛成することが報告された。

 続いて宮村一弘副会長は、『AERA』(朝日新聞出版、2010年8月30日号)に掲載された「歯科医のワーキングプアのうそ 歯科大『定員割れ』は人災」の内容について、「内容そのものは支離滅裂。誤解・巧言が混じっている内容だ」と憤りをあらわにし、「歯科医師過剰問題、私立歯科大学定員割れおよび志願者減少問題は歯科界にとって深刻な問題」と、従来から主張している日歯の見解に変わりがないことを強調した。

 その後、村上恵一専務理事、柳川忠廣常務理事、中尾 薫常務理事より各種報告が行われ、そのなかで柳川常務理事は、「大規模災害時の歯科医師会行動計画」を取りまとめたことを報告した。本報告書の特長として、災害本部設置や地域歯科医療活動、被災会員の行動などがフローチャート形式でまとめてあり、東海地域地震もシミュレートされている。また、厚労省が本年5月に設置した「チーム医療推進会議」の中に「チーム医療推進方策検討ワーキンググループ(WG)」が設置され、歯科側委員として向井美恵氏(昭和大教授)が参加することになったことにともない、日本歯科総合研究機構に同WGサポート班(仮称)を設置することが報告された。

 中尾常務理事は、「歯みがきサロン」と称した歯のエステ業の出現が問題視されているなか、8月23日付けで厚労省医政局歯科保健課より日歯ならびに日本歯科衛生士会に発出された本内容に関する事務連絡について報告し、「引き続き実態把握に努め、グレーの部分をはっきりさせるなど、慎重に対応していきたい」と述べた。