2015年5月9日掲載
小出 馨氏を講師に迎えて
第12回WDC総会開催
9日(土)には、尾崎洋美氏(大分県勤務)、草刈友子氏(福岡県開業)、浅井みさと氏(京都府勤務)、江野幸子氏(東京都・JR東京総合病院歯科口腔外科)の5名の会員発表が行われた。河原英雄氏の書籍『保険総義歯のススメ』を参考に前方移動時に臼歯が嵌合するバランスドオクルージョンにした総義歯を設計し、十数年ものあいだよく噛めないと訴える88歳男性の患者が、リンゴの丸かじりができるまでに回復した症例などが示された。
10日(日)には、小出 馨氏(日歯大新潟生命歯学部歯科補綴学第1講座)を講師に迎え、「今求められている診断と治療の更なる高度化」と題し講演した。咬合の不調和は、筋と顎関節の圧痛として現れると述べ、(1)咬合が及ぼす脳・筋・顎関節・顔貌・全身への影響の大きさ、(2)「圧痛」の意味と「触診」の意味、(3)有効な筋と顎関節の触診法、(4)効果的なマニピレーション、(5)体位や顎位が下顎位に及ぼす影響、について解説した。