2020年3月26日掲載
「歯科診療認識AIチェアユニット」の共同研究開発をスタート
株式会社モリタと大阪大学歯学部附属病院、共同記者会見を開催
会場では、野崎一徳氏(阪大歯学部附属病院医療情報室室長)による司会・進行のもと、主催者挨拶ならびに研究内容報告が行われた。なお、新型コロナウイルス感染拡大の影響をふまえ、主催者挨拶はビデオメッセージとなった。
村上氏は「2025年の大阪万博までには実用化されたものを皆さんに示したいという気持ちでこの研究を推進していく」と述べ、森田氏は「Society5.0時代にも対応する近未来型歯科診療プラットフォームを構築するための基盤となる。今回の共同研究の成果物が新たな診療と教育のプラットフォームとしてシナジー効果を生み出し、今後の歯科医療の発展に大きく寄与することを願っている」と実用化に向けて期待を寄せた。また、塚本氏は「今回の共同研究にて診療環境の中心となる歯科用チェアユニットには当社のフラッグシップである『スペースラインEX』を選定した。『歯科診療認識AI チェアユニット』を構築し、診療のさらなる効率化とアシスト機能の充実、歯科教育への貢献をしたい」とアピールした。最後に、4月から大阪大学歯学部附属病院病院長に就任する林 美加子氏(阪大歯学部教授)は「新しい歯科治療の未来をつくる本プロジェクトは、AIの力で安全・安心な医療を目指す産学連携の共同研究である。AI技術の進歩はめざましいので、今後の進捗を見守っていただくとともに応援をお願いしたい」と結んだ。
その後、別室にて、実際の歯科治療中をイメージしたデモンストレーションが行われ、チェアユニットに搭載されたAIやカメラによって、使用している歯科医療器具の情報や患者の口腔内にタービンを使用した状態(回転数)が別のモニタにリアルタイムに表示されるなど、関心を集めていた。