2023年1月7日掲載

「若手歯科医師に伝える これからの臨床」をテーマに

第34回ヨシダユーザーミーティング 2023開催

第34回ヨシダユーザーミーティング 2023開催
 さる1月7日(土)、8日(日)の両日、第34回ヨシダユーザーミーティングが、株式会社ヨシダ本社(東京都)およびWeb配信のハイブリット形式で開催された。前回はコロナ禍の影響を鑑みWeb配信のみであったが、今回は3年ぶりに現地で開催された。2日間を通じて小宮山彌太郎氏(東京都開業)を座長に迎え、「若手歯科医師に伝える これからの臨床」というテーマで基調講演が行われた。

 初日は、株式会社ヨシダの山中一剛代表取締役社長と小宮山氏による開会の挨拶から始まり、夏堀礼二氏(青森県開業)、松本勝利氏(福島県開業)、富樫宏明氏(佐賀県開業)、山田國晶氏(京都府開業)、船登彰芳氏(石川県開業)、船越栄次氏(福岡県開業)、千葉豊和氏(北海道開業)、瀧野裕行氏(京都府開業)が講演を行った。なかでも、夏堀氏は「インプラント上部構造の清掃性を再考する」の演題で、インプラント周囲炎などの症例を供覧しながら、メインテナンスしやすいインプラント上部構造や、清掃性・自律性の良い形態・デザイン、継続的なメインテナンスによるプロフェッショナルケアについて述べた。また、船登氏は「医院の総合力(技術の向上)をアップするツールとしてのネクストビジョンの活用」の演題で、歯根破折やインプラント周囲炎の症例写真・動画を供覧しつつ、半導体レーザーでの治療方法を紹介した。そして、医院でのネクストビジョンの活用法として、患者への共有や歯科衛生士の教育用動画、勤務医の治療のラーニングステージとしての記録などで利用していると説明。さらに、ソケットシールドテクニックを用いたインプラント治療や、歯周再生NiTiブラシMurooを使った肉芽除去の方法などを紹介した。

 2日目には、前日と同様に開会の挨拶が行われた後、筒井照子氏、水上哲也氏(ともに福岡県開業)、佐藤孝弘氏(新潟県開業)、有賀正治氏(長野県開業)、小宮山氏が登壇した。有賀氏は「患者のためのDigitalization~IOS口腔内スキャナの活用と実践~」の演題で、IOSを使用して、より低侵襲で短期間の治療をどのように行っていくべきかを解説した。また、IOSの利点・欠点や従来法との比較を述べ、デジタル機器といえども必ずしもすべてが正確なわけではなく、ズレを補正する必要性があることを説いた。

 最後の小宮山氏による「半世紀の臨床経験から学んだ患者とのかかわり」では、患者と歯科医師の関係性や歯科医師の立ち位置などを説明し、不安を抱いている患者の気持ちを理解して、医療従事者としての自覚を持ち続けることが重要であるとした。そして、開業時から今日までで学んだ診療時のテクニックを紹介し、歯科衛生士や歯科助手へのメッセージを送り閉会となった。

 なお、本会のオンデマンド配信は2023年1月9日(月)から2月28日(火)の期間中、基調講演の見逃し配信のほか、オンデマンド講演も視聴できる。視聴申し込みはこちらから。

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