社会|2026年6月24日掲載
15周年の節目に、生成AI・医療DXから骨造成、アライナー矯正まで最新知見を共有
JAID15周年学術大会in名古屋開催
さる6月21日(日)、JRゲートタワー(愛知県)において、JAID15周年学術大会in名古屋(伊神真次大会長、岩城正明会長)が全国から約100名の参加者を集め、開催された。
国際的視野に立った歯科医療の発展と会員相互の研鑽を目的とするJapanese Academy for International Dentistry(JAID)は、設立15周年を記念して前日の20日(土)には会員および賛助会員企業との交流を目的とした懇親会も開催された。
午前の第1講演では、大会長の伊神氏(愛知県開業)が「多様な要望に対応する矯正歯科治療法について」と題して登壇。氏は、アライナー矯正とワイヤー矯正を組み合わせた症例を通じ、それぞれの治療法の特性を生かした包括的アプローチについて解説した。
続く特別講演では、荒井昌海氏(東京都、神奈川県開業)が「生成AI並びに医療DXの活用と歯科治療の方向性」と題して登壇。生成AIの進展やクラウド型診療システムの普及、PHR(Patient Health Record)の活用などをふまえ、2040年を見据えた歯科医療のデジタル化戦略について提言した。
午後には、五十嵐 一氏(京都府開業)が「SprintRayを如何に日常臨床に利用するか」と題して講演。3Dプリンターを活用したインプラント治療計画や患者説明、複雑症例への応用事例などが多数紹介された。
さらに、森本太一朗氏(福岡県開業)は「ソケットプリザベーションから広がる骨造成戦略」をテーマに、複雑な骨欠損症例への対応とエビデンスに基づく術式選択について講演。抜歯窩保存を将来の骨造成につなげる治療介入として再評価する内容を披露した。
最後に、長尾龍典氏(京都府開業)が「アライナー矯正歯科治療2―歯を動かす時代から、治療を設計する時代へ」と題して講演した。アライナー矯正を単なる矯正装置ではなく、診断・補綴・インプラント治療までを包含したデジタルプラットフォームとして捉え、包括的な治療設計の考え方を提示した。
JAID創立15周年の節目となる今大会は、急速に進展するデジタル歯科医療の潮流と、これからの臨床の方向性を考える貴重な機会となった。歯科界の未来を展望する学術交流の場として、多くの関係者の満足いくものとして幕を閉じた。