さる6月11日（水）、12日（木）の両日、オリエンタルホテル東京ベイ（千葉県）にて、第20回PDS研究会（各務篤彦会長）合宿が開催された。チーム医療の大切さをスタッフ皆で学ぶ会として20年前にスタートした本会だが、20回めの節目となった今回は約70名が参加する活気あふれる会となった。
　1日めは、午前に5名の新人歯科衛生士によるケースプレゼンテーションが行われた後、午後は宮地理津子氏（CURRENT・R株式会社代表取締役）が登壇し、「デンタルスタッフにおいての未来と可能性～カレント・コミュニケーションで能力を最大限に引き出す～」と題して解説した。氏は、歯科医療における新しいコミュニケーションスタイルとして、コーチング、患者の五感へのはたらきかけ、患者にやる気を起こさせるモチベーションを取り入れた「カレントコミュニケーション」を提案した。相手のやる気を引き出す方法では、その1つとして患者を4タイプにわけたうえで、それぞれに応じたコミュニケーション法を紹介するなど、実践的な内容が盛り込まれた講演となった。
　2日めは、午前に歯科技工士らが、コ・デンタルスタッフに知ってほしい補綴物の基礎知識に関して解説し、午後には歯科マーケティングコンサルタントの伊藤日出男氏（株式会社ディー・ブレーン取締役）による「歯科医院のマーケティング脳を鍛える～歯科市場の不確実性に合理的に対処するマーケティング～」と題した講演が行われた。氏は、市場での歯科医院のポジションの変化や、エリアマーケティングについて述べ、さらに今後歯科医院が生き残っていくための方法としてウェブサイトの重要性を強調した。