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2012年10月14日

第31回 日本小児歯科学会近畿地方会大会開催

「未来に向かって」をテーマに

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 さる10月14日(日)、明石生涯学習センター(兵庫県)において第31回日本小児歯科学会近畿地方会大会(春木隆伸大会長)が、「未来に向かって」をテーマに開催された。特別講演、シンポジウムの他、コ・デンタルセミナー、ポスター発表などに約600名がつめかけ賑わいをみせた。

 特別講演には向井美惠氏(昭和大歯学部口腔衛生学講座教授)を招聘し、「小児歯科に求められる役割~摂食嚥下を理解する~」と題して行われた。氏は、1)食の事故の防止、2)食べ方にかかわる摂食・嚥下器官の発達支援、3)五感で味わえる食べ方の成育、4)摂食・嚥下機能の発達支援、5)摂食の自立支援の5つを役割として挙げ解説。なかでも食の事故における窒息死は、乳児から高齢者まで合わせると交通事故死よりも多い現状があり、小児の口腔の発達状況に合わせた食事のアドバイスを歯科医療従事者がすべきと強調した。

 シンポジウムでは、「小児の歯科医療の未来を創造する」をテーマに基調講演「包括歯科医療としての小児歯科」(山崎要一氏、鹿児島大大学院医歯学総合研究科健康科学専攻発生発達成育学講座教授)の他3名が登壇し、それぞれの小児歯科医としての取り組みや今後の課題などを述べた。いずれのシンポジストも、疾患をかかえた患児を待つのではなく、健康な状態の子どもがより良い生活を送るために積極的に働きかけていくことが必要であるとした。