2015年2月15日掲載

「問題解決 臨床のヒント集」をテーマに

福岡県西地区第57回歯科医学会開催

福岡県西地区第57回歯科医学会開催
 さる2月15日(日)、福岡県歯科医師会館(福岡県)にて、福岡県西地区第57回歯科医学会(福岡県西地区歯科医師会主催)が開催された。歯科医療の超高齢社会への対応が喫緊の課題であること、デジタルとアナログの技術を効率良く使い分けることが臨床家に不可避の課題であること、という2つの問題に対して臨床のヒントを提示することをコンセプトにプログラムが組まれ、500名以上の参加者が詰めかけた。

 堀之内康文氏(公立学校共済組合九州中央病院)による講演「高齢者医療――歯科治療中の全身的偶発症の予防法、ビスホスホネート製剤投与患者への対応」では、刺激に対する生体反応よりも、身体の予備力(身体の最大能力と日頃の日常活動に必要な能力の差)が小さくなってしまったときに偶発症が起こると述べた。歯科医院で起きる全身的偶発症の発症要因は、(1)精神的ストレス、(2)身体的ストレス、(3)エピネフリン(ただし、麻酔薬の外因性エピネフリンよりも、生体内でできる内因性エピネフリンのほうが多い)であるという。局所麻酔時にはこの要因がすべてそろっており、「怖がらせない、痛がらせない」ことが歯科治療時の全身的偶発症を防ぐポイントであると述べた。

 吉川博政氏(国立病院機構九州医療センター)による講演「歯科診療に必要な感染予防対策の実際について」では、2014年の読売新聞で報道されたタービン・ハンドピースが滅菌されていないことに関する報道、2013年に米国・オクラホマ州の1歯科医院から7,000人の患者にウイルス・細菌に感染した疑いがあったことに関する報道などにまずふれた。その後、氏のオフィスで実践している手指・器具・歯科ユニットの滅菌・洗浄のテクニックを示した。歯科ユニットについても、高頻度にグローブで触れる汚染されやすいライト・テーブル・ハンドルには、ラッピングなどによる汚染防止の必要があると述べた。感染対策が低コストで済む氏の方法に、参加していた歯科医師と歯科衛生士は高い関心を示していた。

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