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2016年3月21日

阪大大学院歯学研究科歯科保存学教室、国際シンポジウムを開催

う蝕というグローバルな課題に対し、活発な議論が交わされる

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 さる3月21日(月)、大阪大学中之島センター(大阪府)において、国際シンポジウム「グローバル世界の健康のカギとなる口の健康:カリエスフリー社会の実現に向けて」(大阪大学大学院歯学研究科歯科保存学教室主催、サンスター株式会社共催)が開催され、盛会となった。

 まず、オープニングとして、主催者である林美加子氏(阪大教授)がシンポジウムの開催趣旨を述べた後、Dr. Bob ten Kate(Academic Centre for Dentistry Amsterdam名誉教授)の基調講演「Oral health and advances in science」が行われた。氏は、う蝕予防へのフッ化物の有効性について最新のデータとともに解説。フッ化物が効果を発揮するには、フッ化物が口腔内に残った状態にすること、すなわち頻回使用がポイントであり、フッ化物配合歯磨剤を用いたブラッシングなどを1日2~3回、とくに就寝前のブラッシングが重要とした。

 つづいて、Dr. Nigel Pitts(King’s College London教授)による特別講演「The need to achieve a Cavity-Free Society in a globalising world-Why and How」が行われた。グローバル世界におけるう蝕の現状や問題点を掲げたうえで、う蝕予防には栄養学、教育および行動変容、う蝕学、公衆衛生、臨床およびマネジメントなどさまざまな領域が関与していることに触れ、う蝕予防および管理に関するエビデンスをより深く理解することの重要性や、各領域の活動を汲み合わせ、ネットワークをつくって包括的にアプローチすることの必要性を説いた。

 午後は、桃井保子氏(鶴見大教授)の座長のもと、「General health and oral health :how best providing good oral healthcare」と題して、鳥山佳則氏(厚生労働省医政局歯科保健課長)、飯島勝矢氏(東大准教授)、仲野和彦氏(阪大教授)がそれぞれ講演。なかでも飯島氏はフレイル(虚弱)などについて詳細に解説。市民にわかりやすい簡易評価法や基準指標の存在が重要であり、その一例として、ふくらはぎの自己評価法である「指輪っか」テストなどを紹介した。

 その後、演者5名が再度登壇。桃井氏、林氏の座長のもとパネルディスカッションが行われ、会場も交え活発な議論が交わされた。最後に、林氏による総括が行われ、う蝕というグローバルな課題に対し、教育・臨床・研究が多面的に協働し取り組んでいくべきとまとめた。