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2021年4月22日

日歯、定例会見を開催

院内感染対策費に関する調査を公表

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 さる4月22日(木)、歯科医師会館において、日本歯科医師会(以下、日歯、堀 憲郎会長)による定例記者会見が開催された。

 堀会長は、挨拶の中で歯科医師によるワクチン接種ついて言及。ワクチン接種は医行為であり、医師法違反にあたるため通常行うことはできないとの認識をあらためて強調しながらも、今回の新型コロナウイルス感染症による緊急事態をふまえ、違法性の阻却措置を講じたうえで国からの要請があれば全面協力する意向を示した。また、このたび日歯が調査した院内感染対策費に関する調査結果についてふれ、歯科治療を通じた感染拡大の事例報告がない成果を高く評価しつつも、従来以上に対策コストや対応への時間がかかっている現状を報告した。

 続いて、柳川忠廣副会長は院内感染対策費に対する調査について資料をもとに概説。調査結果では、1日20人診察するとした場合、診療後から次患者までの清掃など準備時間が1日あたり60分多くの時間を要していることや、歯科材料費は1か月で約10万円の増加、特にマスクやグローブ、消毒用エタノールなどの衛生用品の購入量や購入単価の増加が示された。また今回の集計結果は、今後の歯科医療戦略や診療報酬改定の参考資料に役立てたいとの考えを明かした。

 その他、佐藤 保副会長はこれまで日歯が提唱してきた8020運動のアジアへの展開について、佐藤副会長が恒石美登里氏(日本歯科総合研究機構)と連名でAsia Health and wellbeing Initiative(AHWIN)に寄稿した英文「The Impact and Future of Japan’s 8020Campaign(8020運動の成果と今後)」を紹介した。本論文では、アジア地域で高齢化が進むなかでどう歯科保健を進めていくべきかkey lessonsとして5項目が記載されている。今後、日歯として学術および国際交流の場における論文投稿や国際会議をとおして発信していきたいとまとめた。