2010年11月28日掲載

300名以上が参集し盛況に

<font color='green'><b>2010 SHOFU CERAMICS CONGRESS in Osaka開催</b></font>

<font color='green'><b>2010 SHOFU CERAMICS CONGRESS in Osaka開催</b></font>
 さる11月28日(日)、ブリーゼプラザ(大阪府)において、「2010 SHOFU CERAMICS CONGRESS in Osaka~WELCOME TO "VINTAGE" WORLD~」(松風主催、根來紀行取締役社長)が行われ、300名以上が参集した。本会は、松風社のメタルセラミックス用陶材「Vintage MP」の発売1周年を機に、その開発に携わった山本 眞氏(M. YAMAMOTO CERAMIST'S INC.)と西村好美氏(デンタルクリエーションアート)が講演を行った。また、同社のアドバイザーの三善由高氏(Q-est Inc.)が座長を務めた。  山本氏の講演は2部構成になっており、前半は「セラミックマテリアルの考察~過去から現在、そして未来~」として、「Vintage MP」の4つの特長(焼成収縮下のベース材への親和性、適合する合金の熱膨張範囲の拡張、オペーク陶材の根本的改良、色調再現性の改良)を詳説した。後半では、「オールセラミック用フレーム材強度の再考、およびジルコニアセラミックスの徐冷操作とその効果について」として、自身の実験結果を基に、ジルコニアなどオールセラミックス用フレーム材の強度を独自の視点から考察した。また、熱伝導率の低いジルコニアを使用する際には徐冷操作が必要であるとし、氏がガラス工業界からヒントを得て考案した徐冷操作を紹介した(後半の内容についてはQDT Art & Practice 2011年1月号に掲載)。  つぎに登壇した西村氏は「審美歯科におけるセラミックワーク」と題する講演を行った。氏は審美歯科においては、左右対称性と解剖学的基準が重要であるとし、それらを臨床に実践するためのポイントを解説した。また、ポーセレンマスターキットを使用した形態修正のコツや、デュラポリッシュダイヤ(いずれも松風)を使用した陶材研磨についても解説した。  最後に山本氏は、氏がサインを書く際に使用し、また松風社から先日発売された氏が出演・監修している学術DVDのタイトルにもなっている「技魂」という言葉のように、「日々製作する技工物に魂を込めなければならない」と語り、会は締めくくられた。

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