2020年4月号掲載
【器楽ダイニング π(大阪府大阪市)】四季の移ろいを味覚で教えてくれる都会の中の隠れ家和食ダイニング

ジャズピアノの旋律、ほどよい明るさの照明、オーナーである気さくな女性料理人、カウンタ-7席と小さいけれどもとても居心地の良い和食店「器楽ダイニング π」。友人との食事や仕事関係の打ち合わせで、いつもお世話になっている。
店名の「器楽」は、信楽焼のこだわりの器を食事とともに楽しんでもらいたいという想い、「π」はお客さんと割り切れずにずっと続いていく関係を築いていきたいという願いを表しているとのこと。
旬の食材を使った月変わりのメニューと豊富な日本酒がこの店の売り。春先はホタルイカのしゃぶしゃぶが定番で、毎年これを食べるのが楽しみでしかたがない。この原稿を書きながら「そろそろやなぁ」とほくそえんでいる。他の季節は、夏は鱧、秋に松茸、冬は鴨(写真)など、診療室にこもって季節感に疎い私に、四季が移ろっていることを味覚を通じて教えてくれる。おいしい料理に舌鼓を打ちながら、カウンター越しにちょっとまじめな話からアホな話までを交わす時間が、私にとってかけがえのない癒しの時間なのだ。