学会|2025年6月3日掲載

首都圏をはじめ全国各地から会員が多数参集

日本臨床歯科学会 東京支部、2025年度 第1回 例会・懇親会を開催

日本臨床歯科学会 東京支部、2025年度 第1回 例会・懇親会を開催

 さる6月1日(日)、赤坂インターシティコンファレンス(東京都)において、日本臨床歯科学会 東京支部 2025年度 第1回 例会・懇親会(日本臨床歯科学会東京支部主催、西山英史東京支部長)が開催された。今回は、同学会東京支部長として西山氏(東京都開業)がこの4月に就任して以来、初の例会。会場には首都圏をはじめ全国各地から多数の会員らが参集、さらに企業展示も数十社を擁する盛会となった。

 会場では冒頭、西山氏が挨拶。前会長の大河雅之氏(東京都開業)をはじめとする先達が築いてきた基盤を守りつつ、さらなる発展を目指すとした。その後、教育講演3題と一般講演3題が行われた。以下に演題および演者を示す(講演順)。

1)一般講演1「結合組織移植による根面被覆術の適応症を再考する」大河原純也氏(茨城県開業)
2)教育講演1「結合組織移植 ―長期経過からの考察―」鈴木真名氏(東京都開業)
3)一般講演2「Prosthetic Collaboration ―SJCDで歩んだ28年―」高橋 健氏(歯科技工士・Smile Exchange)
4)教育講演2「Prosthetic and Implant: Key Factors for Long-term Success 長期経過から学ぶ補綴・インプラント治療成功の鍵」日髙豊彦氏(神奈川県開業)
5)一般講演3「包括的治療を学んで ―見えてきたことto悩んでいること―」中村茂人氏(東京都開業)
6)教育講演3「包括的治療における長期経過への一考察」土屋賢司氏(東京都開業)

 今回の演題は、教育講演2の演者である日髙氏をチェアマンに据え、長期症例を検証することをテーマに組まれたもの。また、「師弟関係」もテーマとしており、教育講演1の鈴木氏と一般講演1の大河原氏、教育講演2の日髙氏と一般講演2の高橋氏、そして教育講演3の土屋氏と一般講演3の中村氏が、いずれも「一般講演の演者が、教育講演の演者のもとで勤務後、独立した」という組み合わせとなっていた。すでに多くの講演・執筆で実績のある一般講演の演者陣であるが、教育講演ではさらにその上をゆく長期症例が供覧され、20年、30年という数字が次々に語られる様子に会場は魅了されていた。また、成功例のみならず、経過中に不調となった症例の検証およびリカバリーについても多くの演者が言及。「ともに学び、知識を共有し、知り得た知識や技術を後進に継承する」という同学会のモットーを色濃く表現していた。

 さらに当日のランチタイムには、同学会の例会では初の試みとして、共催セミナー(ランチョンセミナー)も開催。クラレノリタケデンタル社の協賛のもとで、高垣智博氏(朝日大学、東京科学大学)が「ジルコニア接着の勘所」と題して登壇した。

 なお閉会時には、前年度の例会などですぐれた発表を行った会員に授与される「アワード」も発表され、「平林賞」が遠藤元気氏(神奈川県開業)に、「SJCDアワード」が町田真吾氏(東京都開業)にそれぞれ授与された。

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