学会|2026年4月21日掲載
「心鏡融合~患者の心をも映す診療を目指して~」をテーマに1,300名超が参集
日本顕微鏡歯科学会第22回学術大会・総会が開催
さる4月17日(金)から19日(日)の3日間、国立オリンピック記念青少年総合センター(東京都)において、日本顕微鏡歯科学会第22回学術大会・総会(小峯千明大会長、中澤弘貴実行委員長、和田尚久会長)が「心鏡融合~患者の心をも映す診療を目指して~」をテーマに開催された。同学会が4月1日付で日本歯科医学会の認定分科会へ登録されて初めての学術大会となり、1,300名超の歯科医療従事者が全国から参集した。
初日はまず開会式が行われ、会長の和田氏(九州大学大学院)が挨拶した。和田氏は「当学会は、4月1日現在の会員数が2,405名となり、入会していただく方が年々増えている。なかでも、歯科医師や、歯科衛生士、獣医など多様な職種の会員が在籍していることが本学会の特徴であり、この2日間、多職種で交流を深めてほしい」と述べた。
続いて、大会長の小峯氏(日本大学松戸歯学部)が大会長基調講演を行った。小峯氏は「“心鏡融合”とは、マイクロスコープによる可視化された情報に加え、マイクロスコープでは捉えられない患者の痛みや治療への期待などの心の存在を考慮し、臨床の質の向上を再考すること」と説明。そのうえで、マイクロスコープの可視化により治療精度が向上した症例として歯冠・歯根破折の発見や器具の破折片の除去を挙げ、一方で非歯原性疼痛などの可能性も考慮し、過剰介入を控える重要性を指摘した。
その後、特別講演、シンポジウム、大会長賞受賞講演、AMED(Academy of Microscope Enhanced Dentistry)招待演者口演、歯科医師教育講演、歯科衛生士教育講演、歯科衛生士シンポジウム、国際交流セッション、ハンズオンセミナー、一般口演、ポスター発表、ランチョンセミナーなどの多数のプログラムが行われた。なかでも国際交流セッションは新企画であり、マイクロスコープの国際学会であるAMED(米国)や、韓国および台湾の学会であるKAMD(Korea Academy of Microscope Dentistry)、TAAD(Taiwan Academy of Aesthetic Dentistry)との合同セッションが企画された。
2日目にも、さまざまな講演やシンポジウムなどが行われた。なかでも、シンポジウム3では、川合宏樹氏(東京都開業)、山口文誉氏(神奈川県開業)がマイクロサージェリーによる歯間乳頭再建の有効性について解説した。川合氏はIPAC(Interproximal Pouch Approach using CTG)テクニックによる歯間乳頭再建について、山口氏は矯正歯科治療後の下顎前歯部に生じたブラックトライアングルおよびインプラント‐インプラント間の歯肉退縮に対する乳頭再建について解説した。講演後は、座長の鈴木真名氏(東京都開業)とともに会場からの質問に回答し、IPACテクニックで用いる結合組織移植片は、再建したい歯肉の形状に合わせて精緻にトリミングを行うなどの工夫点が語られた。
なお、次回の日本顕微鏡歯科学会第23回学術大会・総会は、きたる2027年4月9日(金)から11日(日)の3日間、齋藤正寛氏(東北大学大学院歯学研究科)の大会長のもと、トークネットホール仙台(宮城県)において開催予定とのこと。