社会|2026年4月21日掲載
書籍『フラップデザイン』出版記念講演も
第16回上水塾フォローアップセミナーが開催
さる4月18日(土)、4月19日(日)の両日、愛知学院大学楠本キャンパス(愛知県)において、第16回上水塾フォローアップセミナー(塾長・水上哲也氏)が開催された。
上水塾の新塾生、希望演者の発表が行われ、そのなかで久木田 大氏(熊本県開業)は「Trying a New Flap Design」と題して発表。最初に、左上12の歯根の中央から根尖に及ぶ大きな骨欠損の治療に、M-VISTAを用いた再生療法(リグロス+リフィット+CTG)を行った症例を紹介。12か月後、J shape incisionを用いて2度目の再生療法を行い、不足した骨再生を補った症例を示した。つぎに、大臼歯の頬側・根分岐部・近心頬側に広がる骨欠損に、頬側にはNIPSA、口蓋側にはEPPTを用いて再生療法を行い、良好な結果を得ている症例を紹介した。
水上氏(福岡県開業)は、フラップデザイン出版記念講演「フラップデザインとの縁、最新のフラップデザイン」と題して講演。氏は、2017年歯周病学会シンポジウム「どうするフラップデザイン コンベンショナルか? ミニマルか?」が書籍『フラップデザイン』をまとめ始めるきっかけの1つだったと述べ、『フラップデザイン ベーシック編』の概要を解説。MIフラップは、歯肉が退縮しない、感染を取り除ける、フラップを適合しやすくできる、歯周組織を再生できる、といった利点があることなどを解説した。
つぎに、セメント質剥離にも言及。超音波スケーラーでの暴力的な根面へのアクセスがセメント質剥離の原因になること、根尖部のセメント質剥離による根尖病変は、肥大した根尖部セメント質が剥離したあとに、根管または歯質のマイクロクラックからのバクテリアの侵入により感染が起こること、などを示した。また、最新のフラップデザインについて解説。EPPT、トンネルウォールアプローチ、VISTA、M-VISTAなどを紹介し、適応例を示した。
最後に、筋付着について解説。口腔前庭拡張術後の口腔前庭の広さは、頬筋の付着位置に依存し、臼歯部の頬側歯肉を減張切開するときには、頬筋の付着部位を粘膜から切離することが重要であると述べた。