同窓会|2025年12月22日掲載

川名部 大氏、榊 航利氏、鈴木真名氏がそれぞれ講演

日本大学松戸歯学部同窓会、令和7年度第2回生涯研修セミナーを開催

日本大学松戸歯学部同窓会、令和7年度第2回生涯研修セミナーを開催

 さる12月21日(日)、日本大学桜門会館(東京都)において、令和7年度第2回日本大学松戸歯学部同窓会生涯研修セミナー(古谷由美子会長)が、演者に1984年卒業の鈴木真名氏(東京都開業)、2009年卒業の榊 航利氏(神奈川県開業)、2010年卒業の川名部 大氏(東京都開業)の3氏を招聘して開催された。

 開会に先立ち、本同窓会会長の古谷氏(茨城県開業)、学術委員会委員長の松丸悠一氏(Matsumaru Denture Works)がそれぞれ挨拶を述べ、セミナーがスタートした。

 まず、川名部氏は「歯周組織再生療法の戦略~切開線の進化と考え方~」と題し登壇。さまざまな骨欠損形態があるなか、それぞれの骨欠損に適した切開線を選択すること、そしてprimary closureを獲得することの重要性を多くの文献と症例とともに解説。また、川名部氏らが開発した、下顎最後臼歯遠心の骨欠損に対する新術式“L-EPPT(Last molar Entire Pad Preservation Technique)”を紹介した。

 つづく榊氏は「補綴治療戦略」と題し登壇。冒頭、卒後まもない時期に歯科技工士と出会ったことをきっかけとして歯の形態への探求心が芽生え、カービングを長期にトレーニングしたことなどを紹介。また、無歯顎患者に対する症例などを供覧しながら、「なるべくリスクを少なく低侵襲で患者に満足していただける治療を実践していきたい」とまとめた。

 最後の演者の鈴木氏は「Soft Tissue Management~審美と機能の構築~」と題して登壇し、インターディシプリナリーアプローチにおけるペリオドンタルマイクロサージェリーの有用性を多くの長期症例をとおして解説。また、結合組織移植を用いた根面被覆術の長期経過後に偶発症がみられた症例を紹介し、結合組織移植片に取り残した上皮の存在が関与しているのではないかと示唆に富んだ考察を行った。

 全講演終了後には、本同窓会理事の北原信也氏(東京都開業)のモデレーターの下、総合ディスカッションが行われ、活発な議論が交わされた。最後に、本同窓会副会長の釜崎直人氏(千葉県開業)が閉会の辞を述べ、盛会裏に終了した。

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