社会|2026年7月17日掲載
山口浩平氏が「複雑化する口腔概念を整理する―オーラルフレイル・口腔機能低下症・摂食嚥下障害をどう捉えるか―」と題して講演
第48回新御茶ノ水摂食嚥下研究会、Webセミナーを開催
さる7月16日(木)、新御茶ノ水摂食嚥下研究会主催(戸原 玄代表)によるWebセミナーが開催され、歯科医療関係者を中心に約100名が参加した。今回は、山口浩平氏(東京科学大学)が「複雑化する口腔概念を整理する―オーラルフレイル・口腔機能低下症・摂食嚥下障害をどう捉えるか―」と題し講演を行った。
「オーラルフレイル」や「口腔機能低下症」は近年登場した言葉であり、長い歴史を有するう蝕や歯周病とは大きく属性が異なる。そのため従来の歯科医療の枠組みだけでは対応が困難となる場面もあり、まずは概念を正しく理解することが重要であると述べた。
特に大きな違いとして、う蝕や歯周病は病変や症状などが目に見える器質的な疾患であり、主に歯科医師や歯科衛生士による対応で改善を図ることが可能である。一方、オーラルフレイルや口腔機能低下症は、症状そのものではなく概念であり、さらに改善・維持においては患者の取り組みに大きく委ねられる。こうした背景から口腔機能低下症への対応においては、従来の歯科的対応ではなく、リハビリテーションとしての視点、すなわち機能低下によって生じる活動障害に対するアプローチが有効であるとした。また、活動障害への対応を整理するうえでは、ICF(国際生活機能分類)が有効であるとして、ICFを用いて具体的なアプローチを紹介した。