学会|2026年7月14日掲載

「口腔の健康科学を支えるこれからの歯科医療 ~医科歯科にわたる多職種連携の確立を目指して~」をテーマに

第12回国際歯科医療安全機構学術大会・多職種連携フォーラム開催

第12回国際歯科医療安全機構学術大会・多職種連携フォーラム開催

 さる7月12日(日)、一般社団法人国際歯科医療安全機構第12回学術大会・シンポジウム(瀬戸●(かん)一[●は日へんに完]理事長)が、鶴見大学(神奈川県)を会場に現地およびWeb配信のハイブリッド形式にて開催された。

 最初に特別講演として、厚生労働省から大坪真実氏(厚生労働省保険局医療課課長補佐)と 中園健一氏(厚生労働省医政局歯科保健課課長補佐)が登壇。大坪氏は「令和8 年度歯科診療報酬改定の概要」と題して、6月から施行された保険改定について説明。特に今回のテーマである医療連携に関する改定項目として、「周術期等口腔機能管理」において途中で管理計画に変更があった場合に再度算定できる「周術期等口腔機能管理計画策定料2」の新設、歯科のない医科病院と地域の歯科医療機関との連携を推進するための「口腔管理連携加算(医科)」と「医科連携訪問加算(歯科)」の新設、糖尿病患者に対する医科歯科連携による継続的な歯周治療の取り組みを促す「歯科医療機関連携強化加算(医科)」と「歯周病継続支援治療 重症化予防連携強化加算」の新設などを紹介し、本改定で評価の充実をはかったことを強調した。

 中園氏は「歯科医療施策の動向について」と題し、「歯科医療提供体制等に関する検討会」において、歯科医師の高齢化や男女比、地域による偏在などを分析し、2040年を見据えて、その必要数や適切な配置等を検討し、地域特性に応じた適正な提供体制の構築について議論を進めていることを報告した。

 つぎに臨床報告として「地域を支える口腔健康管理」をテーマに、上野繭美氏(鶴見大学歯学部助手)と草川 洋氏(東京都開業)が講演。上野氏は「オーラルメディシン(口腔内科)の役割」と題した講演で、ポリファーマシーなどのmedically complex patientに対し、口腔を通して全身を診、全人的視野に立って口腔の健康にあたるのが口腔内科であり、関連する他の職種をつなぐハブとして重要な役割も担うとその意義を強調した。

 草川氏は「地域包括ケアシステムにおける訪問歯科診療」と題した講演で、多職種連携の現場に歯科が入っていない現状を指摘。義歯に拒否感のあった訪問患者に対し、ヘルパー同席のもとに義歯装着に至り、QOLの改善につなげた症例を交えながら、在宅高齢者の口腔機能評価や意思決定を支える歯科は、多職種連携の中心として重要と述べた。

 続いて「口腔外科と病診連携」をテーマに、堀江彰久氏(関東労災病院部長)、儀武啓幸氏(東京科学大学准教授)、横尾 聡氏(群馬大学教授)、星 和人氏(東京大学教授)の4名から、自身の施設における口腔外科と他診療科との連携の実際や課題、歯学教育上の問題、全身の健康における口腔医療の重要性などについて講演された。

 最後に理事長の瀬戸氏より、緊急のメッセージとして、日本でも発売されはじめたオーラルタバコについて、口腔がんのリスクが高く、その危険性を訴えるとともに、参加者に向けてリスク回避のための啓発等への協力を強く要請し、会を締めくくった。

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