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2017年12月10日

第7回 I.O.R.特別講演会開催

2017年の締めくくりとして充実の講演が行われる

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 さる12月10日(日)、品川シーズンテラスカンファレンス(東京都)において、第7回 I.O.R. (Institute for Oral Reconstruction)特別講演会(竹下賢仁主宰)が約100名を集め盛大に開催された。

 I.O.R.は、インプラント治療を中心とした知識を共有し、広めていくことを目的として活動を行っており、本会のような講演会のほか、インプラント治療をこれから始める臨床家が実際に手術に向かうまでをフォローできるようなコースも開催している。

 開会後、関根浄治氏(島根大)が登壇し、「インプラント治療に必要な軟組織の管理と口腔粘膜に発症する疾患に纏わる最新情報」と題し、口腔がんについて一連の治療経過を供覧しながら解説。そして、口腔がんの治療では早期発見が重要であるとして、全国の歯科医院でのスクリーニングの実施を訴えた。各医院ですぐに取り組めるようにガーゼで舌を側方に引っ張り、舌根部まで観察するなどの具体的な手法や前がん病変の特徴などについても語られた。また、島根大が中心となって行政と連携し、出雲市などの地域で行っているがん検診などの取り組みについても紹介された。

 その後、管野貴浩氏(島根大)による「インプラント治療のための骨造成術~その基礎と臨床の潮流を探る~」と題する講演が行われた。口腔がんの切除にはじまる顎機能の再建などの症例を供覧するなかで、新素材を用いた骨造成術や頬脂肪体を用いた再生療法などについて解説がなされた。

 次いで築山鉄平氏(福岡県開業)による「未来型歯科医院の役割を定義する」と題する講演が行われた。日本における医療を取り巻く社会情勢から将来における歯科医院の在り方を見直し、予防を中心とした歯科医療について述べた。これまでの自身の医院での取り組みをはじめ、CT像や口腔内写真をいつでも患者がスマートフォンで見ることができるようなサービスの提供による患者の意識改革など、将来への取り組みなども紹介された。

 講演後の質疑応答では活発な質問が寄せられ、本会の活況ぶりを象徴する一日となった。