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2019年7月7日

第12回モリタデンタルハイジニストフォーラム2019 in Kyoto開催

全国各地から約300名の歯科衛生士が参集

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 さる7月7日(日)、ホテルグランヴィア京都(京都府)において、第12回モリタデンタルハイジニストフォーラム2019 in Kyoto(株式会社モリタ主催)が開催され、全国各地から約300名の歯科衛生士が参集した。

 まず森田晴夫氏(株式会社モリタ代表取締役社長)による主催者挨拶が行われ、その後、「歯周治療の極意~ペリオの病態をきちんと把握していますか~」と題して、長谷川嘉昭氏(東京都開業)、川崎律子氏(歯科衛生士、長谷川歯科医院)が登壇した。長谷川氏は、これまで歯周治療体系に疑問を投げかけ、プロービングなどの病態検査への依存や、思い込みからの診断ミスなどを指摘。氏の医院では血液検査や細菌検査による歯科医療の「見える化」を進めているとし、これらの検査により病態検査では分からなかった患者の口腔内を数値化することによって的確に審査・診断を行えると述べ、今までの画一的歯周治療ではなく、患者一人ひとりのオーダーメイドの歯周治療を提唱した。また、歯科衛生士は患者に禁煙指導を行うことが多いが、歯周病のリスクとしては肥満の方が高いことを指摘し、患者のBMI(Body Mass Index)に気を付けることも必要と述べた。最後に、多職種連携の観点からも、看護師や管理栄養士と対等になるため、歯科衛生士もさまざまな血液検査結果を理解する必要があるとした。

 午後には、西村好美氏(歯科技工士、歯科衛生士、有限会社デンタルクリエーションアート)による「歯科衛生士にとって補綴治療をより身近に」、牛窪 恵氏(マーケティングライター、有限会社インフィニティ代表取締役)による「賢い働き方と『ひとり時間』活用法~オンもオフも輝く!~」、池山和幸氏(資生堂ジャパン株式会社)による「『化粧療法』知っていますか?~化粧療法からはじめる口腔ケア~」、黒岩恭子氏(神奈川県開業)と衛藤恵美氏(歯科衛生士、社会医療法人敬和会大分リハビリテーション病院)による「DHが担う『口腔ケアと口腔機能改善の役割』~患者さんに寄り添う口腔ケア・口腔リハビリ~」がそれぞれ行われた。

 その中で池山氏は、医療現場に化粧というとメイクアップのイメージで抵抗があるかもしれないが、じつは化粧は洗顔や口腔ケアを含む「整容(身だしなみ・身支度)」の一部であると説明。そのため「化粧療法」は多職種連携の共通言語となり、超高齢社会の日本において高齢者の自立支援を促し、美容で健康になることが可能であるとした。なお、池山氏による化粧療法の詳細をまとめた書籍が、きたる9月にクインテッセンス出版より発刊予定である。