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2021年7月4日

第26回口腔保健シンポジウム、Webにて開催

元マラソンオリンピックメダリストの有森裕子氏が登場

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 さる7月4日(日)、第26回口腔保健シンポジウム(日本歯科医師会主催、サンスター株式会社協賛)がWebにて開催された。本シンポジウムは、1994年に開催された「世界口腔保健学術大会」における「口腔保健に関する東京宣言」を契機として毎年開催されているものであり、今年度は、「コロナ時代、健康管理の鍵は〈オーラルフレイルの予防〉」のテーマで、お口の健康の大切さが語られた。 

 冒頭、柳川忠廣氏(日本歯科医師会副会長)より開会挨拶が行われたのち、飯島勝矢氏(東大高齢社会総合研究機構機構長、未来ビジョン研究センター教授)、平野浩彦氏(東京都健康長寿医療センター歯科口腔外科部長・研究所研究部長)、有森裕子氏(元マラソン選手)の3名を中心に対談が行われた。

 第1部では、飯島氏より、昨年から猛威を振るう新型コロナウイルスの影響で自粛生活を余儀なくされた結果、社会とのつながりが失われて食生活の乱れや筋力の衰えが特に高齢者で進んでいる「コロナフレイル」について語られた。平野氏は30年余りで8020運動の達成者が大きく増加しているものの「噛みにくい」と感じている高齢者が多くいることを挙げ、噛めないことが食欲の低下や咀嚼機能の低下につながり、最終的には体が衰える負の連鎖を招くことを訴え、体全体のフレイル(虚弱)の予防の鍵は、お口の健康にあることを強調した。


 第2部では、「オーラルフレイルの予防」、「すぐ役立つセルフケア」をテーマに、加藤尊巳氏(神奈川県歯科医師会常任理事)より3つのセルフケア体操が紹介され、有森氏が実践。また、歯科衛生士による口腔模型を使用した歯みがきのポイントやブラッシング指導も行われた。最後に、健康長寿の秘訣として日々の歯と口のケアと定期健診が挙げられ、本シンポジウムは幕を下ろした。