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2021年11月28日

The 7th Asia-Pacific Microscopic Dentistry MeetingがWeb開催

「Bounce Back from Adversity」をテーマに

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 さる11月28日(日)、The 7th Asia-Pacific Microscopic Dentistry Meeting(以下、APM、松本邦夫大会長)が「Bounce Back from Adversity」をテーマにWeb開催された。日本の演者らは、御茶ノ水ソラシティ(東京都)を会場に発表を行った。

 APMは、アジア太平洋地域におけるマイクロデンティストリーの発展と普及、そして世界へと情報を発信するため、各国の歯科医師が年に一度交流し合うことを目的に鈴木真名氏(東京都開業)らが中心となって発足。主に日本と台湾を舞台に交互開催にて行われていたが、COVID-19の影響もありWeb開催の運びとなった。なお、講演、ディスカッションはすべて英語で行われた

 当日は、まずAPMのオープニングムービー、司会進行役の天川由美子氏(東京都開業)による挨拶、大会長の松本氏(東京都開業)による開会挨拶で幕を開けた。つづいて、Dr. Synguck Kim(米国)による特別講演「Endodontic Microsurgery;Past, Present and Future」が行われた。マイクロスコープを用いた外科的歯内療法(エンドドンティック・マイクロサージェリー)のパイオニアである氏は、基礎と臨床の両観点から解説。なかでも、エンドドンティック・マイクロサージェリーにおけるBone Window Techniqueと、その際にピエゾ機器を用いる有用性について紹介した。

 セッション1-1では、北村和夫氏(日歯大教授)による「Endodontic treatment using a microscope and cone-beam computed tomography」が行われた。複雑な根管形態を有する多数の症例を供覧しながら、歯内療法におけるマイクロスコープとCBCTの有用性について解説した。つづくセッション1-2ではDr. Ian Chen(台湾)が「A Day at Endo Practice」と題して講演。マイクロスコープは有用であるが万能薬ではなく、正しい診断とバイオロジーの理解こそが歯内療法を成功に導く鍵であるとまとめた。

 セッション2では、日本と台湾から6名が講演。日本からは、宇土武典氏(静岡県開業)が「Principles of Occlusion in Ceramic Restorations」、宮島大地氏(神奈川県開業)が「How to prevent and manage dental root perforations utilizing a surgical microscope」、三木和子氏(天川デンタルオフィス外苑前、歯科衛生士)が「Dental microscope maintenance for esthetic cases ~A challenge for Japanese dental hygienists~」と題してそれぞれ発表した。

 セッション3では、Dr. Eason Chen(台湾)が「Microscope Enhanced Periodontal Approaches in My Practice」、中丸吾郎氏(神奈川県開業)が「Advantages of use of A Microscope In Dentistry ~How a Microscope Works for Minimal Invasive Dentistry~」と題して講演した。

 最後に行われた基調講演では、山口文誉氏(神奈川県開業)が「Periodontal Regeneration Therapy Using Microsurgery(Intrabony defect and Furcation defect, their combination cases)」と題して講演。骨縁下欠損、根分岐部病変、およびそれらの混合型の症例に対するマイクロスコープを用いた低侵襲な歯周組織再生療法のテクニックとポイントについて、イラスト・写真・動画を多用してわかりやすく紹介した。

 すべての講演終了後、鈴木真名氏が全体に対するコメントを寄せ、次回のAPM大会長である三橋 純氏(東京都開業)を紹介。三橋氏は次回大会への抱負を述べるとともに、多数の参加を呼びかけた。最後に、天川氏により閉会の辞が述べられ盛会裏に終了した。なお、次回APMは、きたる2022年12月11日(日)に開催予定。