学会|2026年3月10日掲載
「有病者歯科と健康寿命」をテーマに
第35回日本有病者歯科医療学会総会・学術大会が開催
さる3月6日(金)から8日(日)の3日間、東京国際フォーラム(東京都)において、第35回日本有病者歯科医療学会総会・学術大会(髙山史年大会長、石垣佳希理事長)が「有病者歯科と健康寿命」をテーマに開催された。
7日に行われたシンポジウム1「掌蹠膿疱症の歯科診療の手引き」では、里村一人氏(鶴見大学)が座長およびモデレーターを務め、小林里実氏(医師、聖母病院皮膚科)、杉浦 剛氏(東北大学)、菊池重成氏(東京都開業)の3名が登壇。日本口腔科学会と日本口腔内科学会の合同で作成が進められている「掌蹠膿疱症 歯科診療の手引き」について、作成に至った背景や具体的な内容について、それぞれの立場から講演を行った。
かねてより歯科領域では、掌蹠膿疱症は金属アレルギーとの関連が注目されてきたが、実際には金属アレルギーが単独で原因となっているケースは稀であり、歯科での対応においては歯性病巣の治療が優先されるべきであること、そのメインプレイヤーとなるのは開業の歯科医師であること、そして皮膚科医をはじめとして今後さらなる医科歯科連携が必要であることが述べられた。
学術教育研修会「抗血栓療法患者の抜歯に関するガイドライン 2025年版」では、川又 均氏(獨協医科大学)が座長を務め、岩渕博史氏(国際医療福祉大学)が登壇。「抗血栓療法患者の抜歯に関するガイドライン」は、2010年に策定・公表されて以来、5年ごとに改定が行われており、2025年版で3回目の改訂となる。講演では、直接経口抗凝固薬(DOAC)およびワルファリン・ビタミンK拮抗薬についてや止血法についてなど、新たに作成された推奨文を中心に、今回の改訂のポイントが解説された。
8日に行われたシンポジウム2「摂食嚥下と終末期を支える連携と歯科医療の現状」では、西條英人氏(鹿児島大学)が座長を務め、米永一理氏(モデレーター/日本大学)、石山寿子氏(言語聴覚士、群馬パース大学)、中山渕利氏(日本大学)、若杉葉子氏(悠翔会在宅クリニック歯科診療部)が登壇。「食べる」ことを中心に、「人生の最終段階(終末期)」にある患者とその家族を医療者としていかに支えるか、それぞれの考えと現場での取り組みを述べた。
その他にも、特別講演、教育講演、歯科衛生士セッションシンポジウム、一般講演、ポスター発表など多数のプログラムが組まれ、大会は成功裏に終了した。