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2022年6月2日

(一社)日本歯科医学会連合、令和4年度第1回定時社員総会講演会を開催

今井 裕氏が歯科専門医制度について講演

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 さる6月2日(木)、一般社団法人日本歯科医学会連合(住友雅人理事長)による令和4年度第1回定時社員総会講演会がWeb配信にて開催された。講師には、今井 裕氏(一般社団法人日本歯科専門医機構理事長)を招聘し、「歯科専門医機構が目指すものは何か?―歯科専門医制度をめぐる現状課題と求められる対応―」の題目で講演が行われた。

 今井氏は冒頭、専門医制度の発足から歯科専門医の認定、そして歯科医療の専門性について議論されてきた変遷について回顧。社会構造の変化に対応可能な歯科医師養成の在り方や、研修の在り方・評価の客観性などについて協議されたうえで、日本歯科専門医機構の設立に至った道のりを解説した。

 次に、歯科専門医制度基本整備指針について説明。特に留意すべき事項として(1)研修制度の見える化、(2)客観的な評価の見える化、(3)専門医情報の見える化――の3点を述べ、「歯科医師のためではなく、国民・患者に資する制度とする」との指針を明示した。

 続いて、歯科における専門性の論点や新たな専門医制度を構築する試みについて述べ、「歯科医学の発達は学問領域に細分化をもたらし、専門文科が生じるのは必然である」との考えを示すとともに、複数の学会を連携させることで専門領域を束ねひとつの専門領域を創設する意向が解説された。

 最後は、歯科専門医制度の周知や、新たな歯科専門領域の創設と専門医の認定などの歯科専門医機構が目指す今後の展望が語られた。そして「歯科医療および次世代の歯科医師のためにわれわれが何をすべきか、ともに考えましょう」と投げかけ、本講演をまとめた。