2023年4月16日掲載

初の試みとして、講演編・懇談編の2部構成で企画

株式会社ヨシダ、第14回DNA特別講演会&特別懇談会を開催

株式会社ヨシダ、第14回DNA特別講演会&特別懇談会を開催
 さる4月16日(日)、第14回 DNA特別講演会&特別懇談会「一人ひとりの健口及び健幸社会実現への道」(株式会社ヨシダ主催、山中一剛代表取締役社長)が開催された。「Dental Next Action特別講演会」(DNA特別講演会)と題して、コロナ禍も含めて毎年開催されてきた本会。今回は初の試みとして、予習の内容となる「講演編」と、応用の内容となる「懇談編」の2部構成で行われた。講演編は3月15日(水)から4月15日(土)にあらかじめオンデマンド配信されたうえで、懇談編は4月16日(日)に株式会社ヨシダ本社(東京都)で行われ、先着80名の参加者、および約30社の企業関係者が参集した。

 今回の最大の目玉として、オートファジー研究で世界的にも著名な吉森 保氏(阪大大学院生命機能研究科教授)が招聘された。最近ではダイエット法として誤った形で広がっているきらいもあるオートファジー。氏は、講演編ではまず、細胞の新陳代謝や有害物質の除去といったオートファジーの役割や、オートファジーによって加齢性疾患を抑制できる可能性などについて明快に解説した。また、懇談編では、当日の座長も務めた天野敦雄氏(阪大大学院歯学研究科予防歯科学講座教授)との共同研究の経緯に触れたほか、会場参加者からの質問にもていねいに回答した。

 また、歯科界のさまざまな分野の大学人・臨床家による講演が以下のとおり企画された。

「歯科界活性化『2040年への歯科イノベーションロードマップ』の具現化と共に」小林隆太郎氏(日歯大東京短期大学学長)
「唾液で健口―もう“ツバ”なんて呼ばせない―」槻木恵一氏(神歯大環境病理学分野教授)
「患者も主治医にする患者教育にはお得感:健口が延ばす健康寿命と幸せ寿命」天野敦雄氏(阪大大学院歯学研究科予防歯科学講座教授)
「認知症の口を支える基礎知識 『出来ない』理由にしないために」平野浩彦氏(東京都健康長寿医療センター病院歯科口腔外科部長)
「Action gate system が生み出す新たな日常臨床」津川順一氏(東京都開業)、青木 優氏(歯科衛生士、つがわ歯科・矯正歯科)
「クラウド×NextVisionで切り拓く歯科の未来」増岡尚哉氏(東京都開業)、大内 梢氏(歯科衛生士、エムアンドアソシエイツ矯正歯科)
「教育的医療施設という視点」康本征史氏(千葉県開業)、瀬谷沙耶香氏、戸谷美月氏(ともに歯科衛生士、柏の葉総合歯科)
※瀬谷氏・戸谷氏は講演編(オンデマンド配信)のみ。

 講演編をふまえて、懇談編当日にはダイジェスト版の講演が行われたり、講演編の一部がさらに掘り下げられたり、あるいは講演編ではふれられなかった内容について追加で解説されたりするなど、各演者によってさまざまな工夫が凝らされた。

 最後に行われた演者全員による質疑応答では、会場参加者だけでなく、企業関係者からも多数の質問が寄せられ、時間を超過するほど議論が白熱した。

 このほか、昼食の時間には、株式会社にんべんによる、うま味が唾液分泌を促す「うま味たっぷりヨシだし弁当」が提供され、弁当を食べながら、あるいは企業展示を見ながら、参加者同士で活発に交流する姿も見られるなど、まさに参加者が待ち望んでいた“懇談”の場が実現した。

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