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2024年3月24日

第23回九州インプラント研究会(KIRG)学術講演会開催

白方良典氏により歯周・骨再生療法の最前線が語られる

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 さる3月24日(日)、熊本市国際交流会館(熊本県)において、第23回九州インプラント研究会学術講演会(伊東隆利会長)が約100名を集め開催された。

 まず、伊東氏(熊本県開業)より、昨今話題にあがることの多い歯科専門医制度に関してKIRGのできることとして「会として教育者たる指導医を増やしていく」旨を力強く宣言した会長挨拶が行われた。

 次に、基調講演として西村正宏氏(鹿児島大)による「口腔機能とインプラント治療」、続く教育講演として村上 格氏(鹿児島大)による「口腔機能低下症に関する研究 現状と展望」、同じく森永大作氏(佐賀県開業)による「両側遊離端欠損への補綴方法の違いが口腔機能低下症、フレイルの自覚症状ならびに口腔関連QOLに及ぼす影響:多施設共同研究による横断調査」が行われた。

 これら3つの演題は、歯科診療所を受診した外来患者の口腔機能低下症とQOLとの関係を明らかにするための実態調査を、KIRG設立35周年事業として行ったものがベースとなっている。調査結果として、口腔機能低下症は、実際に口腔関連QOLの低下や患者の自覚症状に影響を及ぼす一方で、年齢や基礎疾患など患者の基本特性を考慮すべきことが示唆された。また興味深いことに、固定性インプラント補綴治療群は口腔機能低下症の有病率が有意に低く、QOLの観点からも有意に自覚症状が低かった。要するに、両側遊離端欠損に対する固定性インプラント補綴治療は口腔機能低下症の発現防止に有効な治療法であることが示唆され、インプラント治療の有効性が証明された形となった。

 そして、今回のメインともいうべき特別講演「歯周・骨再生療法の最前線」にて白方良典氏(鹿児島大)が登壇した。白方氏は、本邦における代表的な生理活性物質であるエムドゲイン(EMD)とリグロス(FGF-2)の応用について最新のエビデンスと症例を基にさまざまな臨床パターンを検証し、エムドゲインを併用した根面被覆が有効であることや結合組織の代替材となり得るMUCODERMの可能性、さらに日本ではあまり知られていない海外で治験が進んでいる骨補填材の臨床例を提示し、聴講者の関心を集めた。

 その後、日本口腔インプラント学会認定医試験を控えた計6名の受験者による「模擬ケースプレゼンテーション」(発表10分、質疑応答15分)が行われ、専門医および指導医らから内容に対する厳しい指摘だけでなく、試験合格のコツなどが教授された。

 また、別室では第20回歯科衛生士部会講演会が併催され、佐藤千尋氏(歯科衛生士、松井歯科医院)と秋山花菜絵氏(歯科衛生士、伊東歯科口腔病院)による会員発表、そして山口千緒里氏(歯科衛生士、ブローネマルク・オッセオインテグレイション・センター)による教育講演「インプラント療法におけるアシスタントワーク」が行われ、好評を博した。