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2009年4月26日

プロセラシステムの正しい活用法をテーマとした講演会が開催

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 さる4月26日(日)、ベルサール九段(東京都)において、「様々な症例に応じた適切なプロセラシステムの選択と正しい活用法」(Club Dentech事務局/デンテックインターナショナル株式会社主催)が行われた。

 本会は講演会名のとおり、ノーベルバイオケア社のCAD/CAM機器であるプロセラシステムの有効活用を目的に、その適応症・術式のプロトコルが解説されたもの。まず、審美修復の分野で名高い小濱忠一氏(福島県開業)が登壇し、天然歯修復における材料選択法を語った。その中で小濱氏は、とくにジルコニアをフレーム材料とする審美修復が盛んな現状について「材料選択にアルミナを加えることで、色調再現はずいぶん楽になる」として、症例に応じた材料選択の重要性を強調し、その後は支台歯形成法、歯肉圧排法、装着材料法など、CAD/CAMを用いたクラウンブリッジ修復の要点を述べた。

 つぎに、インプラント修復についてプロセラシステムの長所ともいえるCAD/CAMを用いたカスタムアバットメント製作の優位性を解説。その材料となるチタンとジルコニアを症例に応じてどのように使い分けるか、確かな補綴設計のための診断用ワックスアップの重要性を幾度となく繰り返した。さらに現在話題のProcera Implant Bridge(以下、PIB)については「垂直的な骨欠損が大きい患者、無歯顎患者がおもな適応である」とし、適応症を見極めたうえでの使用を促した。

 その後は歯科技工士である十河厚志氏(大阪府開業)が登壇し、スクリュー固定式/セメント固定式それぞれのインプラントの利点・欠点を解説。そのうえで、PIBの利点として、1.CAD/CAM、2.良好な適合、3.高い生体親和性、4.鋳造・ろう着が不要、5.補綴物が軽量であることをあげ、さらに1.品質の安定化、2.時間の効率化、3.労力軽減、4.資源軽減など経営的な視点から見ても、その恩恵は大きいとした。

 最後に、ノーベルバイオケア社より今後発売が予定される新しいプロセラ機器の概要がムービー形式により日本で初めて紹介された。まだ限定的な情報であるとのことではあったが、会場からは今後の天然歯/インプラント補綴の大きな変革を予期する声が多く聞かれた。