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  • <font color='green'><b>「歯の機能的な再生」が可能であることを世界で初めて実証</b></font>

2009年8月1日掲載

辻孝氏ら共同研究チームが米国科学雑誌に発表

<font color='green'><b>「歯の機能的な再生」が可能であることを世界で初めて実証</b></font>

<font color='green'><b>「歯の機能的な再生」が可能であることを世界で初めて実証</b></font>
 さる8月1日(土)、東京理科大学理窓会館(東京都)において、辻 孝氏(東京理科大教授)、山本照子氏(東北大教授)、春日井昇平氏(医歯大教授)の共同研究チームが米国科学雑誌『Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America(PNAS)』オンライン版に8月4日(火)付けで発表するにあたり、辻 孝氏(東京理科大教授)による「世界初!『歯の機能的な再生』が可能であることを実証」と題する発表が行われた。  2007年2月に辻氏の研究グループが『Nature Method』 に発表した際は、単一細胞から臓器(器官)のもととなる器官原基を人為的に組み立てる「器官原基法」を開発し、歯の再生が可能になったとして話題を呼んだ。しかし、専門家からは再生歯の機能的な面などについて問題を指摘されていた。  今回の発表では、人為的に作製した歯の器官原基(再生歯胚)を成体マウス口腔内に移植し、再生した歯が正常に萌出・成長して「ものを咬める硬さの歯」であるとともに、「矯正可能な正常な歯根膜機能」を有し、「外部刺激によって痛みを感じる」ことができる機能的な再生歯へと成長することが明らかにされた。  臨床応用されるまでには、まだまだクリアすべき課題があるものの、歯科医療の未来、さらには臓器置換再生医療の実現に向けて大きな前進を果たしたといえる。

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