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2011年11月6日

第25回アジア口腔インプラント学会開催

アジア各国の最先端のインプラント治療が語られる

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 さる11月6日(日)、六本木アカデミーヒルズ49(東京都)において、第25回アジア口腔インプラント学会(深井眞樹大会長、井上 達会長)が、参加者約160名以上を集め盛大に開催された。本学会は、アジア人のためのインプラントの研究開発・普及を目的に、28年前に乙部朱門氏が創設したものであり、以来精力的な活動を行っている。

 講演では、まず杉山貴彦氏(新潟県開業)が、アジア人の特色である薄い歯肉、狭小な骨を有する症例に対するインプラント審美修復について解説した。次に鈴木仙一氏(神奈川県開業)は、抜歯後即時インプラント埋入を行った患者20名の骨吸収量について自身の調査結果を紹介した。また水口稔之氏(東京都開業)は、審美領域への抜歯後即時インプラント埋入と併用して行う骨造成の手法「ビッグキャップテクニック」に言及した。続いてJoseph D. Lim氏(フィリピン、ナショナルユニバーシティ歯学部学部長)は、特に下顎無歯顎におけるインプラントオーバーデンチャーの優位性について述べた。また田中譲治氏(千葉県開業)は、無歯顎・多数歯欠損に対してインプラント補綴を行う際の補綴設計とその注意点について解説した。さらに柏井伸子氏(有限会社ハグクリエイション代表)は、インプラント治療における適切な感染管理とメインテナンスについて言及した。

 午後からは、Paul Weigl氏(ドイツ、フランクフルト大准教授)が審美領域のインプラント治療における軟組織のマネージメントに言及し、抜歯した天然歯をテンポラリーレストレーションの代わりに利用する手法などを紹介した。次にLi Ming-Ko氏(台湾開業)は、インプラント治療における硬・軟組織のマネージメントのポイントについて述べた。続いて井汲憲治氏(群馬県開業)は、インプラント治療におけるコンピューター支援手術の変遷と応用する際の留意点に言及した。また簗瀬武史氏(埼玉県開業)はCTを用いた上顎洞の術前診査と上顎洞炎の鑑別診断について解説した。最後に塩田 真氏(医歯大准教授)は、歯科領域におけるコンピュータライゼーション、特にCAD/CAMテクノロジーの現状と展望に言及し、終日盛況の本学会を締めくくった。