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2022年4月号掲載

【1分で学ぶ 歯科にまつわるトピック12選(4月)】歯の喪失と義歯の未使用の高齢者

【1分で学ぶ 歯科にまつわるトピック12選(4月)】歯の喪失と義歯の未使用の高齢者

※本記事は、「クイント DENTAL GUIDE DIARY 2022」(4月分)より抜粋して掲載。

認知症発症リスクが1.85 倍に

 日本では認知症患者が増加し、2025年には700万人、65歳以上の5人に1人は認知症になると推計されています。認知症の治療法はいまだ確立しておらず、予防への期待が高まっています。

 近年、歯の健康と認知症発症との関係が明らかになってきました。高齢者4,425名を対象とした4年間の追跡調査の結果、歯がほとんどなく義歯未使用の人は、20歯以上の人よりも1.85倍認知症発症リスクが高いことがわかりました(図6)。

 歯がほとんどなく義歯未使用であると、生野菜などを避けるために認知症予防となる栄養素が不足したり、柔らかい食べ物を好むことで咀嚼回数が減って、脳の認知領域への刺激が少なくなったりします。また、歯を失う過程で歯周病による慢性炎症が脳に影響を及ぼすことがわかってきました。

 歯がほとんどなくても義歯を使用する人は、認知症発症リスクが20歯以上の人と変わりなく(図6)、義歯を入れることで歯の喪失による認知症発症リスクを下げる可能性があります。また、かかりつけ歯科医院のない人はある人よりも1.44倍、認知症発症のリスクが高いこともわかりました。定期的な歯科受診で歯の喪失原因である歯周病とう蝕の予防を行うことや、歯を喪失した場合の補綴治療が認知症の予防にも寄与する可能性があります。

参考文献
1 .Yamamoto T, Kondo K, Hirai H, Nakade M, Aida J, Hirata Y. Association between self-reported dental health status and onset of dementia:a 4 -year prospective cohort study of older Japanese adults from the Aichi Gerontological Evaluation Study (AGES) Project.Psychosomatic Medicine 2012;74( 3 ):241-248.


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