2024年7月号掲載
インタビューと症例から探る 若手臨床家のラーニングカーブ step ahead No.149 茶川貴直
※本記事は、「QDT 2022年6月号」より抜粋して掲載。
♯1 インタビューで探る! 茶川氏のラーニングカーブ
チームの一員として医療を提供していきたい
「師匠との出会い」
広島県内の工業高校に通い、卒業後はそのまま工業系の職種に就職しようと考えていたという茶川。しかし、リーマンショックの影響で求人が減り、進路について悩んでいた。そんなとき、自分が生まれるまで歯科衛生士として働いていた母親から歯科技工士を勧められ、笠岡歯科技工専門学校に進学することになる。
しかしモチベーションが高かったわけではなく、入学後も高校時代までと同様に、とりあえず課題をこなせばよいのだろうくらいの意識だった。卒業後に関しても、卒後研修施設の存在は知っていたが、普通に仕事をして普通に生活はしたいものの、それ以上に気合を入れて仕事をするのは性に合わないと考え、まったく選択肢には入っていなかった。
しかし、就職のために岡山市内のラボに見学に行った際、学校とは異なる張り詰めたラボの雰囲気を目にして、自分がここで働いていけるのかという恐怖心が芽生えた。さらに、次回はカービング作品を持ってきて欲しいと言われ、茶川は焦る。それを当時カービングがもっとも上手かった同期に相談したところ、その同期が教わっているという間處憲二氏(Dental-Lador Ken’s工房)を紹介して貰えることになった。
「カービングを教わる中で、こんな凄い人がいるのかと思い、漠然と仕事をするのではなく、この人のようになりたいと思いました」
これが現在でも師匠と慕う間處氏との出会いであり、茶川の仕事に対する意識を変えるきっかけであった。結果、就職先からも合格を貰うことができた。