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2023年10月号掲載

第9回:80年以上続く歯科医院の継承(後編)

「早く行きたければ一人で行け、遠くまで行きたければみんなで行け」

 前編で述べたとおり、最初から順調ではなく、孤独感や挫折感を味わうこともありました。
 勤務開始当時、父とは院長と副院長ではあるものの、親子なのでわかりあえると楽観的に捉えていました。しかし、最高の治療を提供すべく、スタッフに対しても高いレベルをストイックに求める私と、雇用主としての視点で、モチベーションを保たせながら指導する父の方針に乖離があり、父をはじめ、スタッフとも溝ができていくのを感じました。
 そのような状況をなんとか打開しようと、調整役として事務長を採用しました。わずかな期間でしたが、そのときにスタッフの声を聞くことができました。それまでは、患者さんにとって幸せな歯科医院をつくるには高い技術と、患者さんとの信頼関係が大切だと考えていました。しかし、それは一人では完結せず、スタッフも同じ方向を目指し、チームで連携することで初めて達成できると学んだのです。それをきっかけに院内の雰囲気が良くなり、歯車が回りだしたのを感じました。

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