2021年9月4日掲載
日々の臨床での気づき・学びを共有する機会に
第28回 ADFスタッフミーティングがWeb配信にて開催
本会のメイン企画である会員発表では、8組の演題が出揃った。各発表に質疑応答時間が設けられ、活発な意見交換・情報共有がされた。最後に参加者による投票が行われ、最優秀賞に「不登校の2兄弟を担当して学んだこと」の題で発表した松岡夏海氏(兵庫県勤務)が、優秀賞には「患者さんに寄り添ったメインテナンス ~高齢の患者さんへの想い~」の黒谷智美氏(兵庫県勤務)、審査員特別賞には「中高生のメインテナンスをいかに継続させるか?」の喜馬佐紀氏、久保真智子氏(ともに徳島県勤務)がそれぞれ選ばれた。
また、特別講演として下井一浩氏(東京都勤務)による「歯周病の診査・診断を再考する~院内での診査の統一・診断の活用のため~」が行われた。国内でも導入されつつある歯周病の新分類により、診断がより明確になっていくとしたうえで、診断前の「診査」が適正でなければならない重要性を説いた。続いて、プロービング検査におけるスタッフ間での誤差を減らすためのポイントとして「エックス線写真を見ながら行うこと」「はかりを用いて適正なプローブ圧で挿入する練習をし、院内で統一すること」「歯に沿わせつつコンタクト直下にプローブを挿入するなど角度を統一すること」が紹介された。
さらに、「ステージ」と「グレード」を図式化し、現在の状態とこれから考えられるリスクを患者にわかりやすく伝えられるほか、リコール間隔の設定にも使えると示した。
リアルタイムで多くの質問・感想が挙がり、投票締め切り間際には100件近くの感想が寄せられるなど、盛会裏に終了した。