2021年11月1日掲載
日常臨床をレベルアップするためのヒントに関する講演など多くのテーマが企画される
13th MORITA DH Forum 2021、Web配信にて開催
そのうち若林健史氏(東京都開業)による「歯科衛生士のエックス線写真の読像 ~基本編~」では、日常臨床におけるX線写真を正確に読影するためのポイントを解説。歯根の解剖学的形態を理解することが、X線写真を正確に読影するための近道であるとし、効果的な治療を進めるためにも非常に重要であると述べた。続く「歯科衛生士のエックス線写真の読像 ~アドバンス編~」では、X線写真の読影を行い、その結果から治療計画を立案、その情報を歯科衛生士と共有して実際に治療を行った1症例を、動画をとおして紹介した。
また、小林明子氏(歯科衛生士・歯科技工士、小林歯科医院)による「ルーティーンワークに始めよう 歯科衛生士の口腔外口腔内チェック」では、歯科衛生士が日常臨床で行う口腔内および口腔外における診査・診断のコツを解説。小林氏はまず、2017年に報告されたWHOのデータなどを参照しつつ、日本においては、近年口腔咽頭がんの罹患推移が急上昇していると述べ、特に口腔咽頭がんの発見につながる知見を紹介。さらに自身が実際にルーティンとして取り組んでいる診査方法などを示した。
さらに、スペシャル企画第2弾として、座談会「歯科衛生士の未来について語る」が企画され、若林氏、川崎律子氏(歯科衛生士、長谷川歯科医院)、石原美樹氏(歯科衛生士、COCO DentMedical代表取締役)が登壇。本座談会は、「歯科衛生士のステップアップ方法」、「時代の変化と歯科衛生士業務の変化」、「歯科衛生士の魅力~伝えたいメッセージ~」という3つのセッションに分けて企画された。そのなかで、これまで自分が有効であると感じた勉強方法や歯科衛生士の麻酔業務についての私見、現在歯科衛生士として働いている方々への激励などが伝えられた。