学会|2025年9月24日掲載

“The impact of time in implant dentistry”をテーマに

European Association for Osseointegration(EAO)congress 2025開催

European Association for Osseointegration(EAO)congress 2025開催

 さる9月18日(木)から20日(土)の3日間、Grimaldi Forum Monaco(モナコ公国)において、European Association for Osseointegration(EAO)congress 2025(Gil Alcoforado会長)が、“The impact of time in implant dentistry”(インプラント歯科における時間の影響)をテーマに、French Society of Periodontology and Oral Implantology (SFPIO)とのジョイントミーティングとして盛大に開催された。

 世界60か国以上から、2.02平方キロメートル(日本の皇居とほぼ同じ大きさ)の世界で2番目に小さい本国に参加者が大集結した。

 本会は、インプラント治療における世界的権威らが参集し、最新の研究および症例について講演・実演するグローバルな学会であり、年に1度、欧州の主要都市にて開催されている。

 今回は3日間にわたり、Plenary(全体会議)、Parallel Session(分科会)、Junior Committee Program(若手委員会プログラム)、Oral Communication(口頭発表)、Industry Forum(企業フォーラム)、Industry Hands-on(企業ハンズオン)、Miscellaneous(その他)、First-time attendees lunch(初参加者昼食会)などが、最大11ホールに分かれて展開された。

 「インプラント歯科における時間の影響」をテーマとした本会議では、インプラント治療の成功におけるタイミングの重要性について、貴重な知見が提供された。会議では、インタラクティブなプレゼンテーションやライブビデオセッションが多数行われた。

 今年は、第2回全体会議でGlobal Consensus for Clinical Guidelines(GCCG)、いわゆるインプラント歯科の臨床ガイドラインに関する初の世界的コンセンサスが発表され、新たな国際的な側面がもたらされた。これは、この分野の新たな基準を確立するための画期的な文書となった。

 ほかには、Clinical Video Competitionにおいて、日本人で唯一、丹野 努氏(栃木県開業)がLabial Root Torqueを用いたインプラント部位の開発について発表し、注目を集めた。また、Plenary(全体会議)、Parallel Session(分科会)などのメインホールでは、AIを駆使した60か国以上への同時翻訳が実施され、参加者を満足させていた。さらに、最終日前夜にはドレスコード付きの「ホワイトパーティー」が開催され、ドレスアップした参加者たちが深夜まで地中海のモナコを楽しんでいた。

 来年のEAOは、きたる2026年9月24日から26日の3日間、ポルトガルのリスボンにおいて開催予定である。

関連する特集