学会|2025年11月12日掲載
海外から多くの演者を招聘して開催
2025年ICOI国際口腔インプラント学会 日本支部学術大会開催
さる11月8日(土)、9日(日)の両日、赤坂インターシティーAIR(東京都)において、2025年ICOI国際口腔インプラント学会 日本支部学術大会(岩城正明大会長、嶋田 淳理事長)が、「The best implant treatment for patients」をテーマに、334名を集め盛大に開催された。
ICOI(International Congress of Oral Implantologists)は、本部の米国を中心に世界各国支部を置き、25,000名以上の会員で構成されている世界最大規模のインプラント学術団体である。ICOI 日本支部は2017年に設立され、日本における良質なインプラント治療の普及と教育活動を行っている。また、ICOIの学会誌「International Journal of Oral Implantology(IJOI)」は2023年時点でImpact Factor <3.1>と発表されており、歯科・医科領域において高い評価がなされている。
1日目のアジアセッションでは、Dr. Sungtae Kim(Professor of Seoul National University School of Dentistry, Seoul National University Dental Hospital)が「抽象的な軟部組織代替品によるエステティックエンハンスメント」、Dr. John P. Romero(Philippines/Head Consultant of JP ROMERO DENTAL GROUP)が「ピエゾサージェリーによるインプラント治療と骨外科手技の進化」、Dr. Wen-Sheng Cheng(Vice President, Executive director, ICOI Taiwan Director)が「インプラント歯科における Inverted Gingival Pouch(IGP)テクニックの臨床応用について」と題し、それぞれが国際的な講演を行った。
2日の海外招聘講演では、Dr. Alex Fibishenko(Founder of All On 4 Plus® network of 23 full arch clinics throughout Australia)が「デジタルワークフローを活用したフルアーチ・リハビリテーション:複雑症例であってもわずか24時間で最終補綴まで完了」と題し、患者中心の外科的およびデジタルワークフローを、単純症例から複雑症例までとおして紹介。BLXインプラントの安定性を高精度ドリリングと皮質骨アンカレッジによってコントロールする方法、あるいは骨量が不十分な症例におけるZAGAインプラントの応用などを実際の臨床プロトコルに基づいて解説。これらすべてを、患者の治療期間や全体のプロセスを延長することなく、わずか24時間で最終補綴まで完結させる最新の治療概念として提示した。
ジャパンセッションにおいては、林 揚春氏(東京都開業)が「グラフトレス サイナスリフト-垂直骨量1mmの挑戦-」、富樫宏明氏(佐賀県開業)が「歯科DXの新展開」と題し、患者さんにとって最善のインプラント治療法とは何か、あるいは最新のテクノロジーを使用したインプラント治療についても紹介された。
なお、1日目終了後のガラディナーでは、ゲストの北澤 豪氏(元サッカー日本代表)と久慈曉子氏(元フジテレビアナウンサー)によるスペシャルトークショーが行われ、会場をおおいに盛り上げた。
次回は、きたる2026年11月15日(日)、有賀正治氏(長野県開業)の大会長のもと東京都内で開催予定である。