社会|2026年1月14日掲載
歯周病、インプラント、AIに関する2025年の最新トピックが語られる
THE ARTICLES’26を開催
さる1月12日(月)、浅草橋HULIC HALL & CONFERENCE(東京都)において「THE ARTICLES’26」講演会が開催された。本会は、歯周病およびインプラントの世界的トピックを論文ベースで俯瞰することを目的とし、主宰の辻 翔太氏(大阪府開業)が、最新の研究動向を解説する形式で行われた。今回は歯周病およびインプラントの2軸に加えて、AIに関する内容も取り上げられた。
AIに関するトピックでは、歯科医療におけるAIの導入意義と将来展望が解説された。AIについて、従来の「患者データのデジタル化」から「術者の思考のデジタル化」へと移行するパラダイムシフトを強調し、ミシガン大学による検索拡張生成などを応用したAIの活用事例が紹介された。
歯周治療に関するトピックでは、歯周炎の診断、全身疾患との関連性、栄養、非外科的治療、歯周組織再生療法、根面被覆術、歯周矯正、歯周補綴、メインテナンスなどの最新の論文が紹介された。特に、歯周組織再生材料としてヒアルロン酸を応用した非外科的治療、外科的治療の論文が多く発表されたと述べた。
インプラント治療に関するトピックでは、インプラントの表面性状や埋入トルク、長さや幅径、埋入後の長期経過、インプラント周囲炎などの最新の論文が紹介された。特に、インプラント周囲炎が生じた際のインプラント体のデコンタミネーションについて、論文をとおして、機械的清掃は時間をかけても完全な汚染除去は困難であるとし、エアアブレ―ジョンを行う際は、骨欠損の形態(水平性、垂直性)に応じた適切なチップ選択と、パワーよりも清掃時間が重要だと述べた。また、ガルボサージのような新しい技術も、従来法と比べて明確な有意差は示されていないとのことであった。
本会は、臨床に役立つ知見をエビデンスに基づいて多角的に紹介し、参加者が効率的に最新トピックを把握できる場となった。歯周病、インプラント、AIの3軸を融合した本講演は、まさに現代歯科医療の潮流を示すものであったといえる。