社会|2026年2月25日掲載
「Beyond Techniques、Toward Essence 進化する歯周治療——再生と非外科アプローチの最前線」をテーマに
IPRT 2nd open meeting開催
2月23日(月)、日本歯科大学生命医学部富士見ホール(東京都)において、IPRT 2nd open meeting(宮本泰和代表)が、「Beyond Techniques、Toward Essence 進化する歯周治療——再生と非外科アプローチの最前線」をテーマに開催され、約160名が参加した。
ゲストとして、イタリア・ピサ大学の歯周病学の専門医でヨーロッパ歯周病学会(EFP)の会長を務め、歯周病治療の国際ガイドライン策定にも貢献したFilippo Graziani氏を迎えた。Graziani氏は、非外科治療では、超音波スケーラーを75%用い、仕上げなどに手用キュレットを25%用いるのが良いと述べ、超音波スケーラーの正しい使い方などについて説明した。つぎに、再生とは構造と機能が新生するプロセスと定義づけ、創傷治癒はパッチワークであること、より少ない侵襲が治癒をよりもたらすこと、再生のトリガーになる完璧なマテリアルはないこと、などを述べた。最後に根面被覆について、歯肉退縮のCairoの分類、適応症、coronally advanced flap(CAF)、バイオマテリアル、トンネルテクニックなどを解説した。
非外科治療セッションでは、星 嵩氏(新潟県開業)が、MINST(minimally invasive non-surgical therapy)についてふれ、プロービンデプス6mmが外科/非外科の境界値であること、これまで4~8週後に歯周治療の再評価をしていたが、Cortelliniらにより非外科的歯周治療の治癒期間が6~12か月かかることが明らかになったので、再評価時期を見直すことが必要になったことなどを示した。
つぎに、倉治竜太郎氏(日本歯科大学生命歯学部歯周病学講座)が、先端径0.85mmのグレーシーキュレットでは狭い根分岐部の最深部にあてることができないことから、先端径0.55mmの超音波スケーラーが有効で、チップの背面部・側面部をうまく使用し、マグネット式・ピエゾ式の特徴を考慮して使い分けることが必要と述べた。
再生療法セッションでは、川名部 大氏(東京都開業)が、根分岐部に対する歯周組織再生療法の攻略法について述べた。奈良嘉峰氏(神奈川県開業)は、再生療法は明視下での操作が基本と述べ、flexible tunnel techniqueを用いた症例などを紹介した。
歯周形成外科セッションでは、髙野琢也氏(茨城県開業)が、歯肉の厚み、フラップポジション、テンション、スーチャー、Cairoの分類など、根面被覆を成功に導く9要素について述べた。
最後に尾野 誠氏(京都府勤務)が登壇し、単独歯の歯肉退縮ではCAFが有効だが、複数歯の歯肉退縮ではすべての症例でこれが有効といった術式が選べないと述べた。また、複数歯で同じ退縮量の場合、複数歯の歯肉退縮だが1歯の退縮量が大きい場合、歯根形態の突出がある場合にわけ、それぞれで行うsifted access incision tunnel techniqueなどの術式を示した。