学会|2026年9月25日掲載

インプラントに関する多数の講演が3日間にわたり展開され、約5,500名が参集

(公社)日本口腔インプラント学会、第56回学術大会を開催

(公社)日本口腔インプラント学会、第56回学術大会を開催

 さる9月18日(金)から20日(日)の3日間、東京国際フォーラム(東京都)において、第56回公益社団法人日本口腔インプラント学会学術大会(日本口腔インプラント学会第46回関東・甲信越支部学術大会併催/萩原芳幸大会長、馬場俊輔理事長)が「国民から信頼される口腔インプラント治療―健康寿命延伸に果たすインプラントの役割―」をテーマに開催され、約5,500名の歯科医療従事者が参集した。

 今大会ではGBR(骨再生誘導法)や軟組織造成、デジタルデンティストリーなどに関するシンポジウムのほか、海外特別講演、教育講座、施設セッション・ランチョンセミナーといった各種セミナー、一般口演、ポスター発表などプログラムが多岐にわたり、展示ブースも含め終日盛況となった。以下に一部のシンポジウムを抜粋して報告する。

 シンポジウム1「GBRの基礎と臨床指針」では、佐藤大輔氏(昭和医科大学)、山田将博氏(東北大学大学院医工学研究科メカノ医歯工学分野/歯学研究科生体再生歯工学分野)を座長に迎え、熱田 生氏(九州大学大学院歯学研究院口腔機能修復学講座クラウンブリッジ補綴学分野)、竹下賢仁氏(東京都開業)、田中秀樹氏(福岡県開業)が登壇。なかでも熱田氏は「骨膜・骨髄・微小循環をどう守りどう活かすかがGBRの成否を左右する」と述べ、竹下氏は低侵襲GBRにおける骨膜温存とBonarcによる、骨再生環境の維持の可能性を唱えた。

 特別講演「歯科用コーンビームCTの臨床応用25周年を記念して―CBCT開発者に聞く―」では、萩原芳幸氏(日本大学歯学部付属歯科病院歯科インプラント科)を座長として、CBCTの開発者である新井嘉則氏(日本大学歯学部歯学科研究特命教授)が登壇。新井氏はCBCTの歴史や原理、CBCTの技術を応用した実験動物用のマイクロCTの開発について解説し、インプラント周囲炎と骨のリモデリングについて再考した。

 シンポジウム6「萎縮した下顎骨におけるインプラント治療を再考する」では、近藤尚知氏(愛知学院大学歯学部冠橋義歯・口腔インプラント学講座)、月岡庸之氏(東京都開業)の座長のもと、阿部伸一氏(東京歯科大学解剖学講座)、栗田 浩氏(信州大学医学部歯科口腔外科)、林 揚春氏(東京都開業)が登壇。阿部氏はチェアサイドで確認が困難な顎骨内部を走行する神経・脈管について解剖写真を示しながら紹介し、栗田氏は萎縮した下顎臼歯部に対するアプローチとして下歯槽神経移動術および傾斜埋入を挙げて症例を供覧しつつ利点と欠点を示した。また林氏は、萎縮した下顎骨におけるショートインプラントの応用について、その有用性を最大限に発揮させるためには的確な症例選択と補綴学的配慮が不可欠であるとした。

 シンポジウム7「デジタル・デンティストリー・アップデート」では、馬場一美氏(昭和医科大学歯学部歯科補綴学講座)、吉岡 文氏(愛知学院大学歯学部有床義歯学講座)を座長として、植松厚夫氏(東京都開業)、千葉豊和氏(北海道開業)、今 一裕氏(岩手医科大学歯科補綴学講座冠橋義歯・口腔インプラント学分野)が登壇。なかでも今氏は、静的ガイドと動的ガイドの違いを解説し、スタッカブルガイドの特徴として抜歯前にガイドを装着可能なこと、ドリルガイドの着脱が容易なことなどを挙げた。

 なお、次回学術大会は、きたる2027年11月26日(金)から28日(日)の3日間、大阪国際会議場(大阪府)において、三宅 実大会長(香川大学医学部歯科口腔外科学講座)のもと開催予定。

関連する特集