2021年8月1日掲載
モテる男のための「使える靴」のトリセツ(Vol.8)
Vol.8:デキる男の儀礼を考慮した夏の装い
夏を涼しく過ごすための儀礼をふまえた装い
年々暑くなる日本の夏に、「どう装うか」は性別問わずだれもが抱える問題である。特に男性にとっては頭が痛いことの1つである。女性と違って、肌を露出したフォーマルな服装というものが存在してこなかったし、現在でも儀礼上、上着の必要な場面が数多くあるのは事実である。
私は大学を卒業後、製薬会社に就職して3年間毎日、真夏でもスーツを着てネクタイをしながら仕事をしたが、それが1990年代のこと。そして2021年の現在も製薬会社MRのスタイル(スーツ+ネクタイ+革靴)は変わっていないようだ。たしかに、病院にお邪魔する立場の人間としては、そこに遺族の方や深刻な場面に直面した方々がいらっしゃる限り、儀礼としての装いがあってしかるべきだと思う。
幸い、その時の私は車での移動をつねとしていたのでまだ汗だくになることはなかったが、電車を使って移動していたらと考えるとゾッとする。それほど近年の日本の夏は暑い。
男性のスーツ姿は、うまく着こなせば自分自身を実物以上に見せることが可能であり、夏の暑い最中に涼しげにスーツをまとった姿はなかなかに美しいものだ。ビジネスマンとして信頼できる、頼れる印象を与える。
では、昨今人気のある薄いコットンやナイロン仕様のペラペラのスーツに白いスニーカーを履いた姿はいかがであろう。時代を反映した雰囲気になるし、リラックスしながらもある程度の儀礼は果たせることから、多くのビジネスマンが愛用しているのを見る。たとえば自宅での在宅勤務中に行われるオンラインミーティングに対応するなどというキャッチコピーも何やら魅力的な響きではある。おまけに、現在成功しているといわれているIT業界の経営者たちがこぞってそのようなスタイルであれば、それが格好良く見えるのは必然といえばそのとおりだ。
しかし、そこに「儀礼」というキーワードはどう見ても潜んではいないように感じる。どうしてかと考えてみると、やはり靴が違うのではないだろうか。時代がいくら変わっても、スニーカーはあくまでもスポーツシューズであり、白色のものならばなおさらだ。誕生から100年以上が経ってジーンズがタウンウェアの市民権を得た今でも、儀礼とは遠くかけ離れているように。
ドレスコードのあるレストランを調べてみると、多くのそれが男性に向けられていることは非常に興味深い。たとえば上着(ジャケット)の着用に関しては、女性はノースリーブ1枚でも良いのに、男性にのみ最低2枚の上半身ウェア着用を課している。サンダル禁止や短パンお断りというレストランもあるが、それらはやはり男性のことである。
そう、古来より、ドレスコードは男性に向けてのみ存在してきた。女性は場の空気を読むのが上手いので必要なかったのか、それとも古来より男性は女性を守りエスコートする側だから、鎧を身にまとい重装備していた昔の名残で厚着をする文化があったのか――。とにかく、夏の暑い日に厚着をするのは男性の宿命であり、すべての男性の服装が社会的であった昔からの伝統なのだ。
もちろん今の時代、自由に装えるプライベートな休日、それも家族や友人たちとのリラックスした時間ならば、何も堅苦しいことを考えて服装を選ぶ必要はない。短パンでも良いし、Tシャツ1枚で何ら問題はない。しかし、そこが友人の家であろうと、公共の場所であろうと、そこはまぎれもなく社会であり、儀礼が不要な空間ではないはずだ。自宅で家族だけなら良いとしても、そこに友人を招くだけでも社会が存在するようになる。
そのようなときに気をつけたいのが足元、靴である。スニーカーではなく革靴をお勧めしたい。それも、スーツ着用時に履くような革靴ではなくリラックスしたもので良いが、スポーツ用の靴は避けていただきたい。なお、服装や靴によってレストランの対応や案内される席が変わるのはよく聞く話だが、これは相手に対するお互いの「敬意」の差であり、敬意には敬意で応えるのが人間といえよう。
年々暑くなる日本の夏に、「どう装うか」は性別問わずだれもが抱える問題である。特に男性にとっては頭が痛いことの1つである。女性と違って、肌を露出したフォーマルな服装というものが存在してこなかったし、現在でも儀礼上、上着の必要な場面が数多くあるのは事実である。
私は大学を卒業後、製薬会社に就職して3年間毎日、真夏でもスーツを着てネクタイをしながら仕事をしたが、それが1990年代のこと。そして2021年の現在も製薬会社MRのスタイル(スーツ+ネクタイ+革靴)は変わっていないようだ。たしかに、病院にお邪魔する立場の人間としては、そこに遺族の方や深刻な場面に直面した方々がいらっしゃる限り、儀礼としての装いがあってしかるべきだと思う。
幸い、その時の私は車での移動をつねとしていたのでまだ汗だくになることはなかったが、電車を使って移動していたらと考えるとゾッとする。それほど近年の日本の夏は暑い。
男性のスーツ姿は、うまく着こなせば自分自身を実物以上に見せることが可能であり、夏の暑い最中に涼しげにスーツをまとった姿はなかなかに美しいものだ。ビジネスマンとして信頼できる、頼れる印象を与える。
では、昨今人気のある薄いコットンやナイロン仕様のペラペラのスーツに白いスニーカーを履いた姿はいかがであろう。時代を反映した雰囲気になるし、リラックスしながらもある程度の儀礼は果たせることから、多くのビジネスマンが愛用しているのを見る。たとえば自宅での在宅勤務中に行われるオンラインミーティングに対応するなどというキャッチコピーも何やら魅力的な響きではある。おまけに、現在成功しているといわれているIT業界の経営者たちがこぞってそのようなスタイルであれば、それが格好良く見えるのは必然といえばそのとおりだ。
しかし、そこに「儀礼」というキーワードはどう見ても潜んではいないように感じる。どうしてかと考えてみると、やはり靴が違うのではないだろうか。時代がいくら変わっても、スニーカーはあくまでもスポーツシューズであり、白色のものならばなおさらだ。誕生から100年以上が経ってジーンズがタウンウェアの市民権を得た今でも、儀礼とは遠くかけ離れているように。
ドレスコードのあるレストランを調べてみると、多くのそれが男性に向けられていることは非常に興味深い。たとえば上着(ジャケット)の着用に関しては、女性はノースリーブ1枚でも良いのに、男性にのみ最低2枚の上半身ウェア着用を課している。サンダル禁止や短パンお断りというレストランもあるが、それらはやはり男性のことである。
そう、古来より、ドレスコードは男性に向けてのみ存在してきた。女性は場の空気を読むのが上手いので必要なかったのか、それとも古来より男性は女性を守りエスコートする側だから、鎧を身にまとい重装備していた昔の名残で厚着をする文化があったのか――。とにかく、夏の暑い日に厚着をするのは男性の宿命であり、すべての男性の服装が社会的であった昔からの伝統なのだ。
もちろん今の時代、自由に装えるプライベートな休日、それも家族や友人たちとのリラックスした時間ならば、何も堅苦しいことを考えて服装を選ぶ必要はない。短パンでも良いし、Tシャツ1枚で何ら問題はない。しかし、そこが友人の家であろうと、公共の場所であろうと、そこはまぎれもなく社会であり、儀礼が不要な空間ではないはずだ。自宅で家族だけなら良いとしても、そこに友人を招くだけでも社会が存在するようになる。
そのようなときに気をつけたいのが足元、靴である。スニーカーではなく革靴をお勧めしたい。それも、スーツ着用時に履くような革靴ではなくリラックスしたもので良いが、スポーツ用の靴は避けていただきたい。なお、服装や靴によってレストランの対応や案内される席が変わるのはよく聞く話だが、これは相手に対するお互いの「敬意」の差であり、敬意には敬意で応えるのが人間といえよう。