2024年6月1日掲載
パノラマ・CT所見で考える 智歯の診断・治療・管理(第6回)
第6回:埋伏智歯の特徴
下顎智歯の深さと下顎枝との関係
下顎智歯の抜歯において、視野が確保できるか否かが抜歯の難易度を左右します。下顎智歯が深く埋伏していれば当然抜歯は難しく、浅ければ抜歯は簡単です。下顎枝が第2大臼歯から離れていれば、下顎智歯の視野は大きく確保できますが、下顎枝が第2大臼歯のすぐそばから立ち上がっていれば視野が狭く、難易度が高いのです。
図1の2症例は埋伏歯の深さが同程度ですが、下顎智歯の前後関係が異なる症例です。症例1は第2大臼歯咬合面遠心から下顎枝まで歯冠の高さと同じぐらいの距離があります。一方、症例2には第2大臼歯咬合面遠心から下顎枝が立ち上がっています。CT画像でみると、下顎枝の位置が後方にある場合と、前方にある場合の視野の広さが異なるのは一目瞭然です。このように、下顎枝の位置も抜歯の難易度を大きく左右するのです。