Web限定 2025年9月8日掲載 それ、かくれ顎関節症かも 口を開けられない患者さんへの対応法(第9回) 後で読む 第9回 よく噛むことが問題!? 前回まで顎関節症と姿勢との関係について述べてきたが、今回は顎関節症と咀嚼について考えてみたい。 第6回でも述べたように、痛みがある顎関節症患者の67.8%が偏咀嚼をしている1。偏咀嚼が継続することによる筋肉の収縮残遺などにより、顔貌の左右差が生じる(図1)とともに顎関節にも負荷がかかり、開口時の下顎の偏位などが生じ顎関節症症状が出現する2。そして近年では、偏咀嚼による負荷という問題だけでなく、力の問題もかかわっていることが明らかになっている。 図1... 島田 淳 シマダ アツシ 東京都開業/日本大学歯学部附属病院臨床教授 1987年、日本大学歯学部卒業。1991年、日本大学大学院歯学研究科修了(補綴学専攻)。1995年、日本大学助手(補綴学教室)。1999年、東京歯科大学講師(スポーツ歯学研究室)。2005年、医療法人社団グリーンデンタルクリニック理事長。2017年、神奈川歯科大学臨床教授(包括的咬合機能回復外来)。2025年4月より日本大学歯学部附属病院臨床教授。※掲載中の情報は紙・誌面掲載時のものです。