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関崎和夫氏による第41回Webセミナーが開催

2024年3月号掲載

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関崎和夫氏による第41回Webセミナーが開催

クインテッセンス出版(株)

関崎氏は、咬合誘導の理念とともに成長発育期における咬合管理の重要性を説いた。
関崎氏は、咬合誘導の理念とともに成長発育期における咬合管理の重要性を説いた。
 1月23日(火)、関崎和夫氏(新潟県開業)によるWEBINAR#41「健康寿命の延伸を生涯目標とした咬合誘導~出生から死に至るまでの咬合管理~」(クインテッセンス出版主催、北峯康充代表取締役社長)が開催された。本セミナーは、関崎氏の著書『新 咬合論&咬合誘導論』の内容をベースに行われた。

 冒頭、関崎氏は「咬合誘導」を提唱した深田英朗氏と落合靖一氏を紹介しつつ「咬合誘導」の理念について解説。「『咬合誘導』は臨床歯科学が目標とする出生から死に至るまでの咬合管理である」と述べ、その後は関崎氏の歯科医院に来院する「8020」達成患者の症例を供覧しながら、症例に共通するポイントとして、①上下顎犬歯は天然歯の生活歯であり咬耗も少ない、②犬歯咬合関係がⅠ級である、③犬歯誘導を保っている――3つを挙げ、犬歯誘導が健康寿命の延伸に大きく関与していることを詳説した。

 続いて、咬合と歯の残存関係について、「『8020』達成者に反対咬合と開咬はいない」ことを説明するとともに、「過蓋咬合は『8020』達成において加害ではない」ことを強調。そして、早期治療の優先順位は1位:開咬、2位:反対咬合、3位:過蓋咬合、4位:正常咬合であると解説した。

 講演後の質疑応答では、「患者さんのメインテナンス継続の有無による予後の違い」についての質問が寄せられ、関崎氏は「長期にわたるメインテナンスの中断は、歯の残存率に大きな影響を与える」と回答した後、患者さんの来院の継続には院内スタッフの協力が不可欠であることにも言及した。