Quint Dental Gate 歯科のコミュニケーションサイト

文字サイズ
標準
特大

トピックス


2013年2月6日

第40回記念日本臨床矯正歯科医会東京大会開催

「矯正歯科医会─この10年とこれから」をテーマに

ログインされますと、関連書籍が表示されます。
会員でない方はこちら
(※関連書籍がないトピックスは表示されません)

 さる2月6日(水)、7日(木)の両日、学術総合センター(東京都)において、第40回記念日本臨床矯正歯科医会東京大会(市川和博大会長、浅井保彦会長)が「矯正歯科医会─この10年とこれから」をテーマに544名を集め、開催された。

 日本臨床矯正歯科医会(浅井保彦会長)は、本邦における矯正歯科専門開業医の唯一の団体で、1972年に設立以来、本来の矯正歯科の治療とは何かを社会へ広める活動をしている。今大会は40周年記念にふさわしく、多数のプログラムが企画された。

 初日は、総会、30周年記念大会後10年間の歴代会長等功労表彰式、「歯科矯正アンカースクリュー」利用のガイドライン、およびメイン会場において「生涯を共に歩む矯正歯科」をテーマに4名による「第40回記念フォーラム」が以下の演題・演者にて行われた。
「健康を守り育てる矯正歯科医療」(伊藤智恵氏、宮城県開業)
「長期観察症例から教えられること」(黒田康子氏、大阪府開業)
「市民セミナーで伝えたいこと」(宮崎晴代氏、東歯大水道橋病院講師)
「これからの歯科医療-矯正歯科への期待-」(大久保満男氏、日本歯科医師会会長)

 なかでも宮崎氏は、2003年から矯正歯科治療の啓発・普及活動を行っている。その一環として「8020達成は良い歯並びから」をキャッチフレーズに、市民セミナーを各地で開催し、活動内容を報告した。また、8020ならぬ9728(97歳で28本達成)、8229(82歳で29本達成)の実例をあげ、「矯正歯科治療は良好な口腔機能を長期的に見届ける一助を担っている」と述べた。最後に全講演者が登壇し、ディスカッションが行われた。今大会の大会長である市川和博氏(東京都開業)が座長を務め、ユーモアあふれたトークを交えて進行し、会場内は終始和やかな雰囲気に包まれていた。

 2日目は同センター内で、メイン会場とスタッフプログラム会場の2つに別れて講演が行われた。

 メイン会場では午前の部で、座長の稲毛滋自氏(東京都開業)のもと、「会員アンケートに基づく抜歯非抜歯に関するコンセンサス」をテーマに「臨床セミナー」が行われた。演題・演者を以下に示す。
「美と安定のための抜歯症例」(堀内敦彦氏、長野県開業)
「矯正歯科治療における抜歯非抜歯に関するアンケート調査(その1)と(その2)の結果発表」(稲毛滋自氏)
「矯正歯科治療における抜歯頻度の意義」(新井一仁氏、日歯大教授)

 最後に浅井保彦会長により「コンセンサスの宣言」がなされた。

 午後は、第8回ブレーススマイルコンテスト表彰式、招待講演2題、アンコール賞受賞者発表3題が行われた。

 一方、スタッフプログラム会場では、午前の部で久世香澄氏(ハーバード大)が「矯正臨床における衛生士の役割」と題して講演を行った。午後は『こんなにも多彩で有効な矯正歯科診療所のスタッフの力』をテーマに、4名が発表した。また2日間にわたり、会場内には学術展示、症例展示、企業展示も催され、多くの参加者で賑わっていた。

 なお、次回の第41回東北大会では「より社会と深く関わる矯正歯科治療を目指して(仮題)」をテーマに掲げ、きたる2014年2月12(水)、13日(木)の両日、仙台国際センター(宮城県)にて行われる予定である。