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2013年8月31日

第2回日本包括歯科臨床学会学術大会・総会開催

「Longevity~機能・形態・審美~」をテーマに500名超が参集

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 さる8月31日(土)、9月1日(日)の両日、神戸国際会議場(兵庫県)にて、第2回日本包括歯科臨床学会学術大会・総会(藤田 亨大会長、上田秀朗会長)が開催され、「Longevity~機能・形態・審美~」をテーマに歯科医師、歯科技工士、歯科衛生士ら500名超が参集し、盛会となった。

 本大会では2日間にわたり、3つの会場で歯科医師セッション、歯科技工士セッション、歯科衛生士/スタッフセッションが開催。基調講演6題、会員歯科医師発表11題、会員歯科技工士発表4題、会員歯科衛生士発表5題、認定医評価発表1題が行われ、どの会場も熱気に包まれた。

 初日は、まず上田氏(福岡県開業)、藤田氏(大阪府開業)による開会挨拶の後、本学会顧問の筒井照子氏(福岡県開業)による基調講演「第3の疾患「顎口腔機能障害」について」が行われた。氏は、顎口腔機能障害を「体のひずみが個体差の中で顎口腔へ多様な症状として発症したもの」と定義したうえで、Stomatology(口腔医学)の観点で患者の治癒能を引き出すことでひずみを元の状態に戻すようにすること、それでも戻らないものをDentistry(修復歯科医学)によって元の状態に戻す努力をすることが重要とし、その実際について症例を供覧しながら解説。また、「歯が接触している=噛める」ではないことを認識し、患者が来院した際にはまず「食べられていますか」と確認することが大切であると強調した。

 2日目の午後には基調講演として、故・筒井昌秀氏(本学会名誉顧問)ともっとも親交が深かった榎本紘昭氏(新潟県開業)が「欠損歯列の容態と臨床対応」と題して登壇。欠損歯列は歯列そのものが病んでいる状態であると強調したうえで、その対応法について20~30年経過した多くの長期症例を提示しながら詳細に解説した。最後に、本学会会長の上田氏が「Longevityにおける咬合再構成の考え方」と題し、機能・形態・審美を獲得するための考え方やテクニックについて、多くの症例とともにそのポイントを解説。患者の加齢による全身の変化を考慮に入れたメインテナンスに重要性についても触れた。

 なお、次回の第3回総会は2014年8月23日(土)、24日(日)の2日間、筒井氏の地元である福岡にて開催予定。